マレーシア最高裁、イスラム法の一部に無効判断 同性愛禁止など

Rozanna Latiff Danial Azhar

[クアラルンプール 9日 ロイター] - マレーシア連邦裁判所(最高裁)は9日、北部クランタン州で制定された一部のイスラム法を違憲とする判断を示した。他州の同様のイスラム法にも影響を与える可能性がある。

マレーシアの法制度はイスラム教徒に適用されるイスラム法と世俗法が並存する二重構造で、イスラム法は州議会が、世俗法はマレーシア議会が制定する。

同性愛や近親相姦、賭博、セクシャルハラスメント、礼拝所の冒涜(ぼうとく)などを犯罪と見なすクランタン州の16の条項について、連邦裁判は「無効」との判断を示した。これらの問題はマレーシア議会の専管事項で、同州には法律を制定する権限はないと指摘した。

連邦裁には約1000人が裁判に抗議するために集まり、厳しい警備が敷かれた。

モハド宗教相は判決後に声明を発表し、イスラム法制度は憲法の下で保護されており、政府はイスラム教徒を対象としたシャリア法廷を強化する措置を取ると表明した。

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