幼稚園の娘をピアノ教室に通わせたいです。ずっと続けたら費用はいくらかかりますか?

ピアノは女の子に特に人気の習い事

ピアノは、人気の習い事のひとつです。株式会社ヒューネル(東京都文京区)が実施した「子供の習い事に関するアンケート調査」(調査日:2022年9月22日~10月6日、調査対象:3~18歳までの子どもの保護者500人)によると、人気の習い事で男の子は5位、女の子は1位にランクインしています。

また、合同会社Makima(東京都中央区)が実施した「ピアノ教室を選ぶ上で一番求めること」(調査日:2023年7月、調査人数:100人)の調査では、図表1のような結果が出ています。

【図表1】

合同会社Makima「ピアノ教室を選ぶ上で一番求めること」のアンケート結果より筆者作成

最も重視する人が多いのは講師の対応、受講料金が2番目に続きます。習い事を続けていくには講師との相性が大切と考える人が多い一方で、お金がかかりすぎると続けるのが難しいと考えている人も少なくないのです。

ピアノ教室に通う費用の目安は?

ピアノ教室に通うのに必要な費用はいくらくらいなのでしょうか。文部科学省が実施した「令和3年度 子供の学習費調査」の結果によると、子どもの学校外活動費のうちピアノを含む「その他の学校外活動費(うち芸術⽂化活動)」にかかる費用は、学年別に表2のようになっています。

【図表2】

文部科学省「令和3年 子供の学習費調査」より筆者作成

ピアノなどの習い事にかける費用のピークは、小学生ごろであることが分かります。また、公立学校に通う子どもより、私立学校に通う子どものほうがピアノを含めた芸術方面の習い事にお金をかけていることも見てとれます。

ただし、図表2の数字はピアノ以外の習い事も含めた数字のため、そのままピアノ教室の費用相場というわけではありません。実際のピアノ指導の料金は、教室や習う目的によってさまざまです。

大手の音楽教室や趣味として習う個人教室などの場合は、月額5000~1万円程度が一般的な価格帯です。仮に、月額8000円のコースに幼稚園から高校生までの15年間ずっと通い続けた場合、トータルで144万円の費用がかかります。

なお、コンクールを目指す、音大受験を目指すといったプロ志向の教室の場合は、レッスン1回につき1万円~数万円のレッスン料が必要なことが珍しくありません。小さいころからピアノを続けてプロを志すようになれば、上記のトータル費用よりも多くの費用が必要です。

ピアノ教室の費用負担が大変なときの対処法

ピアノ教室の費用負担が大変なときは、習い事の数を絞る、よりやすい教室を探すなどの工夫が必要です。また、児童手当を習い事費用に充てると決めて、支給額の範囲で通える教室を探すのもよいでしょう。

ARINA株式会社(宮城県仙台市)が実施した「子ども手当・児童手当は何に使っていますか?」(調査日:2023年1月17日、調査人数:200人)のアンケート調査でも、児童手当の使い道として習い事費に充てるという回答が3位に入っています。

子どもがピアノ教室に通うなら年間10~15万円前後が費用の目安

ピアノ教室にかかる費用は、教室の種類やピアノを習う目的などによって異なります。教養や趣味として楽しむためにピアノを習わせるなら、月額1万円前後、年間10~15万円程度を目安にするとよいでしょう。

コンクールの出場や音大受験などを目標にしてピアノを習う場合は、レッスン1回あたり1~数万円を見積もる必要があります。子どもの成長にともなって、ピアノとどう付き合っていきたいのかを子ども自身と話し合い、必要な資金を用意しましょう。

出典

株式会社ヒューネル 子供の習い事に関するアンケート調査
合同会社Makima 【調査レポート】ピアノ教室を選ぶ上で一番求めること教えて下さい
文部科学省 結果の概要-令和3年度子供の学習費調査
ARINA株式会社 おうち教材の森 【調査結果】子ども手当・児童手当は何に使っていますか?

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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