地震のとき猫の「異変」を感じた飼い主は約4割 よくある猫の反応、日頃の備えについて獣医師が解説

地震が起きたとき、思わずビクッと驚いたり身構えてしまうこともあるかと思いますが、猫にも同じような反応が見られたりするのでしょうか。

ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、飼い主さん400名に「地震の際、猫になにか異変が見られたことがあるか」アンケート調査を実施しました。

【調査】飼い主さんの約4割が、地震の際に愛猫の異変を感じていた

引用元:ねこのきもちWEB MAGAZINE 「猫あるある」に関するアンケートvol.05 400件の回答

その結果、飼い主さんの約4割が「地震の際に愛猫になんらかの異変が見られた」と回答。

では、実際にどのような異変が見られたのでしょうか。地震が起こったときの猫の行動や、そのときの飼い主さんの対応について、飼い主さんたちにお話を聞きました。

隠れた

  • 「狭い本棚に隠れました」
  • 「走り回ってベッドの下へ隠れた」
  • 「カタカタする音を聞くと、しっぽを下げてどこかに隠れようとする」
  • 「アラームが鳴らない程度なら平気な顔でいるが、アラームが鳴るくらい大きいとベッドの下に隠れる」
  • 「テレビやスマホから流れた緊急地震速報の音にビックリしてソファの下に潜り込み、しばらく出てこなくなってしまった。たまに声をかけてあげていたが微動だにしないので、出てきたくなるまでそっとしておいてあげた」

逃げた

  • 「お互い飛び起きて、目を合わせた状態でフリーズ。『猫を確保しないと!』と自分が動いた瞬間、猛ダッシュ…」
  • 「キャリーバッグに入れようとしましたが、その前に手の届かない高い所の隅っこに逃げて出てこなくなりました」
  • 「押し入れに逃げた」
  • 「前に飼っていたコは私の部屋で寝ていたときに強い地震がきて、隣の部屋に行きタンスの上に逃げて行った。今のコたちは強い地震を体験していないのでわかりませんが、震度3でも普通に寝てます!」
  • 「どこかに逃げ隠れようとする。内心バクバクでも冷静を装って、『大丈夫だよ』と声をかけて呼び寄せる」
  • 「震度2以上だと、何をしていてもサッとベッドの下へ逃げ込む。安全だとわかればのっそり出てくるので、放置して様子を見ています」

落ち着きがなくなったりする

  • 「なぜ揺れているのか理解できていないだろうけど、ひたすら力を入れて低姿勢で踏ん張っていた。震度4だったのであまり騒がず『揺れてるねー大丈夫だよ』って声かけをした」
  • 「アオアオ鳴いて『抱っこ!』って肩に手を伸ばしてきます。抱っこするとギュっとしがみついています」
  • 「キョロキョロして低姿勢になっているので、大丈夫だよと声をかけて、私が安心している様子を見せます」
  • 「しっぽが太くなり固まった。落ち着かせようとした」
  • 「地震が終わっても興奮状態が終わらず、夜中大運動会をやって全然寝てくれなかった」
  • 「家の中をグルグル回って点検している」

揺れだす前に気づく猫も

  • 「地震の30分ぐらい前からソワソワして、人を押して隠そうとしたようです。地震の5分前には言いようのない声を上げる。熊本地震のとき顕著だった」
  • 「まだ揺れる前に、慌ててベッドの下に潜った。揺れがおさまっても怖がって半日くらい出てこなかった」
  • 「自分が地震に気づく前に、急に起き上がり、なにか警戒するような感じでした」

【獣医師解説】地震が起きたときに見られる猫の反応と、そのときに飼い主さんができるケア

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

一般的に、猫は地震が起きたときにどのような反応を見せることが多いのでしょうか? ねこのきもち獣医師相談室の原 駿太朗先生に聞きました。

原先生:
「地震が起きたときの猫の反応でよく見られるのは、アンケート結果にもあるような以下のような反応でしょう。

・落ち着きがなくなる
・急に走り回る
・鳴き始める

猫にこのような反応が見られた場合の飼い主さんの対応ですが、落ち着くことが何より重要です。

猫は自分ひとりでは逃げ出すことはできないので、まずは飼い主さんが落ち着き、一緒に避難が必要になったときに確実に動けるように準備をしましょう」

地震に備えて、最低限準備しておきたいことは

引用元:ねこのきもち投稿写真ギャラリー

原先生:
「地震などの災害が起こった際、人が暮らしていくためには『衣食住』が必要になります。猫の場合は、とくに『食』と『住』が重要です。

災害時に備え、愛猫が落ち着けるように十分なスペースを保てるケージ、ポータブルトイレ、猫砂を準備しておきましょう。食事はおおよそ1週間分を目安にパックしておき、ケージと合わせて保存しておくとよいです。日常的にを飲んでいるコの場合は、それらも合わせて保管しておけると理想的です。

地震などの災害はいつ起こるかわかりませんので、日頃から備蓄などの準備が大切です。今一度、見直してみてはいかがでしょうか」

(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原 駿太朗先生)
『ねこのきもちWEB MAGAZINEアンケート 「猫あるある」に関するアンケートvol.05』
※写真はアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/雨宮カイ

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