私のお墓の前にはコレを供えてください 虹色に光る「ゲーミング線香」がめっちゃパラダイス

2024年1月8日、東京・文京区にある田中角栄元総理大臣が住んでいた家が全焼した。各社報道によると、当時敷地内にいた娘の田中眞紀子氏は、「線香をあげていた」と説明しているという。そんなニュースを経て、2月3日、安心、安全、そして衝撃的な線香を作り上げた猛者がX(ツイッター)上に現れた。

香炉に立つ3本の線香。その先端が、目まぐるしく色を切り替えながら、輝いている。

七色の光を放つこの線香は、XユーザーのSteve Kasuya(@SteveKasuya2)さんが"LED線香"を改造して作ったもの。本人は「『ゲーミング線香』を作ってみました」と呟く。

急に供えられたらご先祖様もびっくり仰天しそうだが、いつの間にかノリノリになってくれるかも......? 仏壇前も墓前も盛り上がりそうなアイデアに、Xユーザーからはこんな声が寄せられている。

「ノリノリのBGMビート読経かけて欲しい」
「派手過ぎて、お祭りかと思って帰ってくるわ!」
「私のお線香はこれが良いw」

なぜ線香を7色に光らせようと思ったのか。Jタウンネット記者は7日、制作者のSteve Kasuyaさんに話を聞いた。

ゲーミング線香、爆誕の理由

ゲーミング線香の作者・Steve Kasuyaさんは、電子工作や機械加工、プログラミングなどに関心のある人々が集まる「秋葉原ハッカースペース」の運営者。そこで、電子工作やIoTに関する講座も開いている。

そんなKasuyaさんは旧田中角栄邸での火災をニュースで知り、火を使わないLED線香を購入することに。その際、ふと思いついたという。

「赤く光るLED線香の先端を見て、マイコンとフルカラーLEDを使えば7色のゲーミング色に光るものに改造できそうだ」(Steve Kasuyaさん、以下同)

LED線香を分解し、元々の赤色LEDの上にフルカラーのLEDを配置。マイコンと接続し、プログラムで制御している(画像はSteve Kasuya@SteveKasuya2さんの投稿より・編集部でスクリーンショット)

改造はLED線香内部に施し、外からは改造していることが分からないように仕上げた。電源を入れてみると、思った以上に7色のゲーミング色が目立っていたという。

「その閃光が届いたのか、ご先祖様も喜んでいそうでした」

目立ちすぎる閃光(画像はSteve Kasuya@SteveKasuya2さんの投稿より・編集部でスクリーンショット)

ゲーミング線香は、X上で6万6000件を超えるいいね(8日時点)を集めるなど大きな話題に。Steve Kasuyaさんは「こんなに反響をいただけるとは思っていませんでした」と驚いた様子だ。

「自分が旅立ったあとはこれを使ってほしい、という書き込みもあり、日本人の死生観に『明るく派手に楽しく』があるのかも、と感じた次第です」

「今頃あの世でどんちゃん騒ぎしてるだろうな」――故人を偲んで、そんなふうに言うことがある。賑やかなゲーミング線香は、そんなイメージと相性がいいかもしれない。

© 株式会社ジェイ・キャスト