鳥居薬、親会社JTとのCMS取引を削減 今後も意義を検討

Shinichi Uchida

[東京 9日 ロイター] - 鳥居薬品は9日、親会社JTとのキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)取引について2023年末時点で1年前と比べて67%減の約36億円に削減したと公表した。香港の投資会社系列の株主提案に対する取締役会意見の中で言及した。今後も利用意義や状況について定期的に確認・検討し、適切に情報開示するという。

鳥居薬の意見はリムジャパンイベントマスターファンドの提案に対するもの。リムは昨年に続きCMS取引の問題点を指摘し、多額の資金をJTに提供していることの意義や必要性に関し、少数株主保護の観点から十分な説明を行っていないなどと訴えた。

リムは株主還元や取締役の個別報酬開示についても提案しているが、鳥居薬の取締役会は反対や見解の相違を表明している。

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