香取慎吾が寺山修司役に初挑戦 『テラヤマ・キャバレー』開幕 ダイジェスト映像も_

『テラヤマ・キャバレー』が2月9日、日生劇場にて開幕。
2023年、寺山修司は没後40周年を迎え、演劇、映画、ラジオ、テレビ、詩といったおさまりきらないジャンルにおいて人々を惹きつける数多くの作品、言葉は、今もなお輝き続け、当時の寺山修司を知らない若者の世代にも注目されている。

この物語は、寺山修司が亡くなる前夜から始まる。寺山修司47歳、死を迎えるその瞬間何を思ったのか?自身の死をも劇化し人々に何かを残そうとした寺山修司。まだ残したい言葉がある、胸躍るようなスペクタクルが作りたい、人生という物語を完結させたくない、死を目前にしても、作品を創ることへの熱い思いは消えなかった。
演出には、ウエストエンド、ブロードウェイ、日本とさまざまな国で活躍してきたデヴィッド・ルヴォーを迎え、主演は、寺山修司役初挑戦となる香取慎吾。共演に、成河、伊礼彼方、村川絵梨、平間壮一、凪七瑠海(宝塚歌劇団)ほか。

初日先日に会見とゲネプロが行われた。

会見に登壇したのは、池田亮(脚本) デヴィッド・ルヴォー(演出)香取慎吾 成河 伊礼彼方 村川絵梨、平間壮一、凪七瑠海(宝塚歌劇団)。

コメント 香取慎吾
「寺山修司さんが、亡くなる時の物語です、僕は稽古中にたくなった歳の寺山さんと同じ年になりました。演じていて、寺山修司だったり、時には香取慎吾のような気がします。とても、不思議なお話で、みんなとんでもないカッコで、寺山さんの夢の中を脚本の池田さんが寺山さんの言葉を拾い集めて、演出のデヴィッドさんが、僕ら一人ひとりに植え付けてくれました。稽古の中で、だんだんこの世界が好きになっていく僕がいました。見にきていただいた方に日常では味わえない、夢の世界をたくさん感じていただける作品になっていると思います。」

成河
「デヴィッド・ルヴォーさんは、日本の演劇、芸能、日本語など日本そのものに興味を持って創作をされている方です。30年間、日本を近くから遠くから考えてきたデヴィッドさんの集大成のような作品だと思います。彼のメッセージを最後まで受けとめられたらと思います。」

伊礼彼方
「今回は、新しいチャレンジな役だと思っております。蚊です。この作品、最初に池田さんの脚本を読んだ時は、チンプンカンプンでわけがわからない。そして、演出のルヴォーの頭の中は宇宙過ぎてついていけないですね。でも劇場で、一幕を二幕を稽古で通してみたら、もの凄くエネルギッシュで、キャストやスタッフのエネルギーが客席にいる皆さんのエネルギーと混ざり、最終的には凄い刺激的なショック与えられると思います。」

村川絵梨
「何も想像ができぬまま稽古に入りました。ルヴォーさんという壮大で寛大な船に乗って未知の旅をあれよあれよときて、いつの間にか初日という素晴らしい体験をさせてもらいました。熱量とジェットコースターのような観劇が待ち受けていますので、楽しみにしていてください」

平間壮一
「この作品は、人間とか愛とか、いろんな人間のことがテーマになっているんだなと、ルヴォーさんから思いました。僕は寺山さんの夢の中で出てくる人物として、どうややればと思い、僕自身が寺山さんになればいいんだと思いました。人間って素敵だと直感的に感じることがこの作品にあると思います。深い愛を受け取りに劇場にきていただければと思っています。」

凪七瑠海(宝塚歌劇団)
「宝塚の公演以外の舞台に座させて頂くのは初めてで、すべてが刺激的で衝撃的で、圧倒される稽古の日々でした。デヴィッドさんの演出の元、キャストの皆さんからたくさんの事を勉強させていただいております。座長の香取さん率いる素晴らしいカンパニーの皆さんについて行き、私もこの作品にメッセージを伝えられるようして参ります。」

デヴィッド・ルヴォー(演出)
「この作品では、寺山修司役は客席と繋がらないといけない。物語の語りべとして慎吾さんは素晴らしいと思っています。稽古初日にさんに観客の皆さんと繋がってくださいと伝えました。最初の稽古で凄いパーフォーマンスの世界でしたので、この舞台は良い作品になると確信しました。」

池田亮(脚本)
「今回の脚本はまず、寺山修司の書物や映画、歌などを寝ずに読んだり見たりしました。眠気の限界になった時に慎吾ママ(池田さんが世代で)を観て爆睡しました。その時の夢を書き足したりもして、寺山さんし慎吾さんが共存しているイメージにもなり、二人を当て書きしているようになりました。今回、台本が僕から慎吾さんへの「質問」になっている感覚、メッセージをこめて台本を執筆しました。」

今年を代表する舞台となる「テラヤマ・キャバレー」は必見作。日生劇場、梅芸で熱狂できる舞台が開演。

なお、舞台上で香取が歌唱する寺山修司策士による楽曲「質問」は240月16日より配信される。

ストーリー
1983年5月3日(火)、寺山修司はまもなくその生涯を終えようとしていた。寺山の脳内では、彼を慕う劇団員がキャバレーに集まっている。寺山が戯曲『手紙』のリハーサルを劇団員と始めたところへ、死が彼のもとにやってきた。死ぬのはまだ早いと、リハーサルを続けようとする寺山。死は彼に日が昇るまでの時間と、過去や未来へと自由に飛べるマッチ3本を与える。その代わりに感動する芝居を見せてくれ、と。

寺山は戯曲を書き続けるが、行き詰まってしまう。そこで、死はマッチを擦るようにすすめた。1本目、飛んだのは過去。近松門左衛門による人形浄瑠璃「曽根崎心中」の稽古場だ。近松の創作を目の当たりにしたことで、寺山の記憶が掻き立てられる。2本目は近未来、2024年のバレンタインデーの歌舞伎町へ。ことばを失くした家出女や黒蝶服、エセ寺山らがたむろするこの界隈。乱闘が始まり、その騒ぎはキャバレーにまで伝播。よりけたたましく、激しく肉体がぶつかり合う。

寺山は知っている。今書いている戯曲が、死を感動させられそうもない、そして自身も満足できないことを。いまわの時まで残りわずか。寺山は書き続けた原稿を捨て、最後のリハーサルへと向かう。

ゲネプロより点描

概要
公演名:『テラヤマ・キャバレー』
日程・会場:
東京:2024年2月9日(金)~29日(木) 日生劇場
大阪:2024年3月5日(火)~10日(日) 梅田芸術劇場メインホール
演出:デヴィッド・ルヴォー
脚本:池田 亮
出演:香取慎吾
成河 伊礼彼方 村川絵梨 平間壮一
花王おさむ 福田えり 横山賀三 凪七瑠海(宝塚歌劇団)他

公式ホームページ:https://www.umegei.com/terayama_cabaret2024/

企画・制作・主催:梅田芸術劇場

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