スーパーGT規定内で『レースクイーン』の呼称変更へ。現状は『レースアテンダント(仮称)』

 2月9日、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイション(GTA)は、2024年のスポーティングレギュレーションを発表した。このスポーティングレギュレーション内には、毎年レースクイーンに関する運用規定が盛り込まれているが、2024年から規定内で『レースクイーン』に代わり、『レースアテンダント(仮称)』という呼称が記されることになった。

 国内の多くのレースシリーズで、サーキットを盛り上げる存在のレースクイーン。その歴史はスーパーGTの前身であるJGTC全日本GT選手権が開幕するよりはるか以前にさかのぼる。多くのファンで賑わい、イベントも多いJGTC/スーパーGTはレースクイーンを務めるモデルたちにとっても花形とも言える舞台で人数も多く、スポンサーのプロモーションを担うだけでなく、チームと喜怒哀楽をともにする存在として活躍している。

 そんなレースクイーンについては、スーパーGTではこれまでシリーズを盛り上げるエンターテインメントのひとつと考えており、その地位向上をはかるとともにに付加価値を高め、さらに同時にスーパーGTの品格維持をはかる目的で『レースクイーン運用規定』を設けてきた。

 2024年に向けてもその運用規定が発表されたが、内容は変更がないものの、大きな違いとなったのがその呼称だ。

 2023年までは「チームスタッフとは明らかに違うスポンサー企業ロゴの入ったコスチューム、またはそれに類似した衣装を着用し、大会会場でプロモーション活動に従事する女性をレースクイーンと規定する(運用規定第1条1.)」とされていたが、2024年からは「チームスタッフとは明らかに違うスポンサー企業ロゴの入ったコスチューム、またはそれに類似した衣装を着用し、大会会場でプロモーション活動に従事する者をレースアテンダント(仮称)と規定する」と改められた。『女性』が『者』に、『レースクイーン』が『レースアテンダント(仮称)』と変更されている。

 呼び方については(仮称)とついていることから、まだ検討中の状態だ。今後変更される可能性もある。

 またこの呼称変更については、レースクイーンは日本のモータースポーツにおいて長年必要かつ受け継がれてきた文化であり、今後も継続していくために、多様性社会や現状の背景を鑑みたうえでの変更となったよう。すぐに実情に変化はないかもしれないが、時代に即し性別の区別なく、幅広い人たちがスーパーGTのファン獲得やプロモーション活動に従事する存在として位置づけられることになりそうだ。

投稿 スーパーGT規定内で『レースクイーン』の呼称変更へ。現状は『レースアテンダント(仮称)』autosport web に最初に表示されました。

© 株式会社三栄