Apple TV+新作ドラマ『ニュールック』でココ・シャネルとナチスの関係が描かれる?

Apple TV+にて2月14日(水)より全世界で配信開始となるクリスチャン・ディオールの伝記ドラマ『ニュールック』。実話からインスピレーションを得ている本作だが、その中でディオールのライバルとも言えるココ・シャネルを演じたオスカー女優のジュリエット・ビノシュ(『イングリッシュ・ペイシェント』)が、今でも世界中の人に愛されるファッションアイコンを演じるにあたっての思いを語った。米Deadlineが報じている。

【関連記事】【Apple TV+2024年配信予定】2月ラインナップ|ディオールの伝記ドラマ『ニュールック』が登場!

ナチスとのつながりが知られていなかった理由は…

本作の舞台は、第二次世界大戦中はナチス占領下にあったものの、戦後に再び活気を取り戻していくパリ。ファッションアイコンとして活躍したクリスチャン・ディオールやココ・シャネル、ピエール・バルマン、クリストバル・バレンシアガなど、同時代に活躍した彼らがいかに第二次世界大戦を生き抜きファッションを世に贈り出していったかを描く。

ジュリエットが演じるのは、ディオールや彼の同世代のデザイナーたちがクチュールファッションに新たなアプローチを取り入れたことで、世界で最も有名なファッションデザイナーとしての地位を奪われそうになるココ・シャネル。シャネルはナチスとつながりがあったが、これは彼女の人生の一面に過ぎず、この役を通してシャネルという人物を探求することに魅力を感じたとジュリエットは語る。

「私はココについてあまり知らなかったので、だからこそこの作品をやりたいと思いました。ココの波乱万丈な人生を掘り下げることに興味があったのです。というのも、彼女はとても貧しい家庭の出身で、幼少期にトラウマを抱えていたにもかかわらず、芸術家やレジスタンス、そしてドイツ人と素晴らしい関係を築いていたからです。その複雑なキャラクターが魅力的だと思いました。この作品は10話あるので、そんな複雑な性格を深く掘り下げて、彼女への情熱を育むことができました」

クリエイターであるトッド・ケスラー(『ダメージ』)は、シャネルがナチス占領下で彼らの諜報員として活動し、ドイツの高級将校と恋愛関係にあったことが明白だったにもかかわらず、大衆の批判を浴びることなくシャネル・ブランドを永続的なものにしたことに思いを馳せた。ケスラーはシャネルの過去があまり知られていないことについて次のように分析している。「ニュルンベルク裁判で(ナチス親衛隊将校の)ウォルター・シェレンベルクが行った証言には、非常に多くの情報があったため、その証言は一旦封印されました。この証言が公開されたのは40年後のことでした。その頃には彼の証言に出てきた人の多くが他界していたのです」

ケスラーは、このことがシャネルのナチスとの関係が表沙汰にならなかった理由であろうと推論し、『ニュールック』ではその部分を綴りたいと述べている。

ナチスとの関係については、ディオール役のベン・メンデルソーン(『ブラッドライン』)も理解を示した。「このシリーズは、道徳的な物語を描こうとしているわけではありません。私たちはただ、その時に置かれている状況、そしてその中で自分の道を見つけようとしている人々、彼らがどのような背景からこのような人間になったのかを、目撃しようとしているだけなのです」

ケスラーが脚本・製作総指揮・監督を務める『ニュールック』(全10話)は、2月14日(水)から配信スタート。最初に3話がお披露目され、以降は毎週水曜日に一話ずつ配信される。(海外ドラマNAVI)

参考元:米Deadline

© 株式会社ナノ・アソシエーション