生産者自慢のいぶりがっこが並ぶ 「いぶりんピック」開催

横手市山内地区で特産のいぶりがっこの出来を競う恒例の「いぶりんピック」が開かれました。今年も生産者が工夫を凝らして漬け込んだ自慢のいぶりがっこがずらりと並びました。

パリパリとした食感と香ばしい風味で全国に多くのファンを持つ秋田の特産、いぶりがっこ。いぶりんピックは生産者の交流と技術の向上を目的に始まり今年で17回目を迎えました。今年は天然由来の素材だけでつくる「クラシカル」と料理などにアレンジする「フリースタイル」の2部門に17の個人団体が出品しました。

ダイコンのいぶし方や樽で漬け込むときの塩や砂糖、それに米ぬかの量などによってそれぞれに味や色、食感も異なります。審査員は生産者が自慢のいぶりがっこを一切れ一切れ試食しながら見た目、香り、食感、味を採点します。

審査委員長の木村亙山内地域局長は「味はやはり甲乙つけがたいおいしいものがたくさんありまして、どこで差をつけるかというのが難しいかなというふうに思います」と話します。

審査を待つ間、生産者向けに行われていたのはダイコンの栽培についての講習会です。

横手園芸振興拠点センターの佐藤清隆さんは「栽培中に高温とか特に乾燥に長い間当たっちゃうと、細胞が肥大しないで穴だけがそのまま残っちゃう場合があるんです」などと注意点を述べました。ダイコンは例年、8月下旬にタネをまき11月にかけて栽培します。講習会では厳しさを増す夏の暑さの中、どう栽培管理していくか、注意点などが紹介されました。

そしていぶりんピックの結果発表です。

クラシカル部門は地元の生産グループ山喜友が金賞に輝きました。

山喜友の得平イエ子代表は「今回初めて出品したのでこんな受賞をいただけると思っていなかったので、大変驚きました。地域の伝統文化、食文化なのでなくすわけにはいかないと思うので、続けて若い方にも継承していけるようないぶりがっこづくりをしていきたいと思います」と喜びを語りました。

今年も多彩な個性が光ったいぶりんピック。主催した横手市は「今後も後継者の育成と品質の向上に努めていきたい」と話しています。

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