いちご選手権2位に鈴木翔太さん(茂木) 日本ソムリエ協会主催 上位4品中3品は埼玉

金賞を受賞した鈴木さん(茂木町)のやよいひめ

 民間資格「野菜ソムリエ」の認定などをしている日本野菜ソムリエ協会(東京都中央区)は9日までに、全国「第2回全国いちご選手権」の結果を発表した。野菜ソムリエ資格者が、産地や生産者を伏せた計145品を味覚だけで審査した結果、最高金賞と金賞の上位全4品のうち3品を埼玉県産が占めた。本県からは、2位に当たる金賞(計3品)に、茂木町の鈴木翔太さんが栽培した「やよいひめ」が選ばれた。

 やよいひめは群馬県の育成品種で、同じく群馬県育成の「とねほっぺ」と、栃木県育成の「とちおとめ」を掛け合わせた品種。鈴木さんのやよいひめは、「驚くほど甘さがあり、1口目からガツンとインパクトがあった」「甘い桃のような香り。ほどよく酸味が入ってバランスが良い」などの評価を受けた。

 栃木県が、「とちおとめ」から主力品種の切り替えを進めている「とちあいか」は、銅賞に2品が入った。いずれも栃木県最大のイチゴの産地・真岡市からで、中里駿介さん、ストロベリー工房Hosoyaいちご3兄弟が受賞した。

 最高金賞は、第1回に引き続き埼玉県育成品種のあまりんが受賞。生産者は埼玉県秩父市の市川いちご園。「甘さと香りが芳醇(ほうじゅん)」「果汁があふれている」などと評価された。上位4品の内、2品はあまりんで、前回同様の高評価を受けた。

 生産量、販売額とも連続トップを続ける栃木県と、近年品質で勝負する埼玉県は、それぞれのイチゴをテーマにしたイベントに出展するなど、切磋琢磨(せっさたくま)する関係。10、11の両日、さいたま市のさいたま新都心けやきひろばで開かれる「埼玉いちご祭」には、栃木県も特別出展する。

審査の様子。56人の野菜ソムリエが食味だけで145品のイチゴを評価した

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