住民記録、不正に閲覧 印刷し知人に渡す 会計年度任用職員を停職処分 茨城・土浦市

土浦市役所=同市大和町

茨城県土浦市は9日、知人の住民記録を勝手に閲覧、印刷して持ち出したとして、市民課の会計年度任用職員、男性(61)を停職1カ月20日の懲戒処分にしたと発表した。同日付。男性は同日付で退職した。

市人事課によると、男性は昨年10月19日と同26日、知人の個人記録を印刷して持ち出し、同28日にこの知人に手渡した。戸籍関係の手続きを望む知人に対し、依頼はなかったものの、「口頭で説明するより書類があった方が分かりやすい」と考え、正式な手続きを踏まずに提供した。

市の聞き取り調査に対し、男性は「ルールを無視した行動をして申し訳ない」と話した。男性はマイナンバーカードの担当で、住民基本台帳の情報を閲覧できたという。

知人の元配偶者から昨年12月、「職員から渡された情報がある。情報漏えいでは」と市に連絡があり発覚した。

安藤真理子市長は「市民の信頼を損ね、心よりおわびする。信頼回復に努めたい」などとコメントを発表。市は男性の上司の市民課長を厳重注意した。

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