「彼は何事にも怯まない」…バルセロナの未来を担う17歳の“逸材”CBパウ・クバルシ

バルセロナに所属するU-17スペイン代表DFパウ・クバルシ。今年1月にトップチームデビューを飾ったばかりの17歳が、クラブの未来を担い得る存在として現在大きな注目を集めている。

2007年1月22日にカタルーニャ州のバスカノーで産声を上げたクバルシは、幼くしてジローナのカンテラに入団。そこでのプレーが国内屈指の名門バルセロナの目に留まり、2018年夏にラ・マシアへ入寮する。その後はバルセロナ・アトレティック(旧:バルセロナB)など下部組織で経験を積み、先月に行われたコパ・デル・レイ(国王杯)・ラウンド16のウニオニスタス戦でトップチームデビューを飾った。

わずか3日後に行われたラ・リーガ第21節ベティス戦ではセンターバック(CB)の一角としてスタメンに抜擢される。卓越した足元の技術に裏打ちされたビルドアップ能力を披露したかと思えば、守備でも粘り強い対応を続け、4-2の勝利に貢献。シャビ・エルナンデス監督は試合後に「ラミン(・ヤマル)と同じようにバルサで一時代を作るだろう。彼らはクラブの現在であり未来だ」とクバルシを称賛し、その後はリーグ戦3試合連続で出場機会を与えている。

8日のスペイン紙『マルカ』は下部組織時代のクバルシをよく知る2名のコメントを紹介。まず、バルセロナのU-19チームでコーチを務めるホセ・ラナ氏は若き“逸材”CBの能力を「彼は環境や相手のレベルに影響されず、何事にも怯まない。パスコースを見つける能力や完璧なパスを通す能力など、攻撃面において非常に優れている」と分析し、「どんな舞台でも同じようなパフォーマンスを発揮できるだろう」と今後のさらなる活躍に太鼓判を押している。

また、かつてバルセロナユースで監督を務めたジョルディ・ロウラ氏も「あのポジションに関して言えば、我々はボールを運ぶ能力に優れた才能豊かな選手を常に求めている」と指摘した上で、クバルシにそうした能力が備わっていると強調。その上で「パウについて私がもっとも注目したのはアグレッシブな守備ができる能力と、卓越した守備コンセプトを備えていた点だ。守備のレベルにおいて、彼は同世代で最高レベルだよ」と同選手の守備面を高く評価した。

ヤマルを筆頭にガビやペドリ、ロナルド・アラウホ、アレハンドロ・バルデなどの若手が存在感を放っている現在のバルセロナ。クバルシのさらなる活躍にも大きな期待がかかる。

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