陸自オスプレイ再開、防衛相「われわれが主体的に判断」 屋久島沖墜落、米側の調査・分析は「現在も継続中」

〈資料写真〉墜落したとみられる機体と同型の米空軍CV22輸送機オスプレイ

 木原稔防衛相は9日の記者会見で、昨年11月に鹿児島県・屋久島沖で起きた米空軍CV22オスプレイの墜落事故について「米側の調査や分析作業は現在も継続している」との認識を示し、「日本国内での運用再開に関する事前調整は来ていない」と述べた。

 事故を巡っては米AP通信が6日、米国防当局者の話として、国防総省が事故につながった機器故障を特定し世界中で停止しているオスプレイの運用再開を検討していると報じた。

 木原氏は「米側とは事故の状況や安全対策について確認作業をしている最中で、具体的な内容は差し控える」と説明。オースティン米国防長官から関係部署に対し、日本国内のオスプレイの運用前には必ず日本政府と調整するよう指示が出ていると改めて言及した。

 事故を受け飛行を見合わせている陸上自衛隊オスプレイの再開に関しては「飛行の安全確認のために必要な情報提供を受け、米軍の対応が適切だとわれわれが主体的に判断することが必要だ」と語った。

記者の質問に答える木原稔防衛相=9日、国会

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