延べ90億人が移動する「春節」 北海道は早くも観光客で大混雑…傾向に変化も “爆買い”から"品質重視”へ 体験をSNSで発信も

「カニ!」(海外からの観光客)「ラーメン!」(海外からの観光客)「アイスクリーム!」(海外からの観光客)2月10日から始まる、中華圏の旧正月「春節」。中国政府によりますと、2024年は過去最多の延べ90億人が移動するとの見通しです。コロナ禍が明けて初めての「春節」を前に、北海道は早くも海外からの観光客で混雑しています。新鮮な海産物が味わえると人気の札幌市中央区の「二条市場」も、以前のようなにぎわいが戻ってきました。

混雑する二条市場

海鮮丼などが人気の店舗は昼時は常に満席で、30人ほどの行列ができていました。「刺し身!」(海外からの観光客)「ウニ!」(海外からの観光客)「私は寿司が好き」(海外からの観光客)一番人気はウニやイクラなど北海道の魅力を一度に味わえる「寿司五膳」。この時期、1日100食注文が入るといいます。「客もだいぶ戻ってきた。半分以上は外国人観光客」(堺本商店 堺本 真司 社長)海外からの観光客の動向は、例年とは異なる特徴があるといいます。

2024年の特徴1 量より質へ

より高品質なものが売れ筋

商品を大量に買う、いわゆる「爆買い」のイメージがある中華圏の観光客ですが、量より質を重視する傾向があるというのです。「北海道内産と北方四島産だと、外国人観光客は北海道内産を買う。外国人観光客もやはり良いものを選んでいる。昔のような『爆買い』はしないが、良いものを選んで買っていく」(堺本 社長)値段の安いものより、高くてもより高品質と思われる品が売れ筋です。土産物店では、つぶらな瞳にふわふわな羽毛で包まれた「シマエナガ」のグッズが一番人気だといいます。「以前は『爆買い』をする客が多かったが、今年はただ安いものを買う漠然とした買い物ではなくて、日本人が好んで買うものを買っていく」(北のおみやげ館 高田 博幸 店長)そして、もうひとつの特徴が。

2024年の特徴2 消費から体験へ

体験をしてSNSで発信したい人が増えている

SNSの普及により、北海道ならではの体験をして、それを発信したいという人が増えています。「私の23歳の誕生日。せっかく北海道に来たので着物で写真を撮って、いい思い出を作りたい」(シンガポールからの観光客)以前は団体旅行が主流でしたが、個人旅行に移行しています。こちらの家族はシンガポールから、娘の誕生日旅行にやってきました。着物の着付けとメイク、写真撮影のセットで約6万円のプランがお目当てです。撮影スポットは札幌市中央区の中島公園です。「雪の中で着物を着られて気持ちよかった」(シンガポールからの観光客)「きれいな雪景色をバックに、きれいな写真を撮りたい。多い日だと50人ほど外国人観光客が来る日もある。いつもの5~6倍くらい」(美月桜 坂本 美奈子 店長)コロナ禍から復活し、にぎわいを取り戻している北海道内の観光地。海外からの観光客の楽しみ方や、遊び方にも変化が見られました。

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