気さくな世界のマエストロ ゆかりの人から悼む声

2011年10月、高松宮殿下記念世界文化賞の贈呈式で、音楽部門で受賞し笑顔を見せる小澤征爾さん=東京・元赤坂の明治記念館

 世界的指揮者の小澤征爾さんが亡くなったことが報じられた9日、ゆかりの人々は気さくだった「世界のマエストロ」の人柄をしのび、悼む声が相次いだ。

 小澤さんに師事した指揮者の佐渡裕さんは「大きな悲しみで、ショックです。子どもの頃から憧れていて、先生がいなければ指揮者は目指さなかった」と述懐。「テクニックが優れているだけでなく、すごく楽譜を読んで勉強もされていた。カリスマ性とスター性がある世界のマエストロなのに本当に気さくな方でした」としのんだ。

 親交があった俳優の黒柳徹子さんは、子煩悩だった小澤さんの一面も振り返りつつ「小澤さんの情熱は、日本の音楽を熱くしたと思います。亡くなったこと、本当に悲しく、残念です」とコメントした。

 「いつ会っても自由で心優しく、大きな方だった」としのんだのは建築家の安藤忠雄さん。「僕らは天から元気と自由をもらったんやから、世の中に返していかなあかん」と2人で語り「人の心に残るものを、つくって行こう」と誓い合ったという。

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