37歳のクルーバーが現役引退を表明 サイ・ヤング賞2度、通算116勝

日本時間2月10日、サイ・ヤング賞2度の名投手、コリー・クルーバーが自身のインスタグラムを更新し、現役引退を表明した。クルーバーは「支えてくれたり、影響を与えたりしてくれた多くの人々に心から感謝しています」と記し、これまでに所属したチームのほか、選手会、代理人、トレーナー、コーチ陣、チームメイト、そして家族への感謝を述べた。そして「マウンドを離れますが、野球への情熱は変わりません。球界での新たなチャプターを楽しみにしています」と付け加え、引退発表のコメントを締めくくった。

現在37歳のクルーバーは2007年ドラフト4巡目でパドレスに入団し、2010年7月の三角トレードでインディアンス(現ガーディアンズ)へ移籍。翌2011年にメジャーデビューを果たすと、2012年は12度の先発登板で2勝5敗、防御率5.14に終わったが、2013年は11勝5敗、防御率3.85と成績を伸ばし、先発ローテーション定着を果たした。

クルーバーの全盛期は2014年からの5シーズンだ。2014年は18勝9敗、防御率2.44、269奪三振と大ブレイクし、最多勝のタイトルを獲得しただけでなく、サイ・ヤング賞を受賞。翌2015年は一転してリーグ最多の16敗(9勝)を喫したが、防御率3.49、245奪三振など、投球内容は決して悪くなかった。2016年は18勝9敗、防御率3.14、227奪三振と再び好成績を残し、2017年は18勝4敗、防御率2.25、265奪三振で最多勝と最優秀防御率の二冠に輝き、3年ぶり2度目のサイ・ヤング賞。そして、2018年は自身初の20勝(7敗)を挙げ、防御率2.89、222奪三振の活躍で3年連続3度目のオールスター・ゲーム選出を果たした。

ところが、2019年は右尺骨の骨折で7試合しか投げられず、レンジャーズへ移籍した2020年は右円筋断裂でわずか1登板のみ。ヤンキースでプレーした2021年は故障に苦しみながらも16試合でノーヒッターを含む5勝(3敗、防御率3.83)を挙げ、レイズに移籍した2022年は故障なく31試合に登板したが、10勝10敗、防御率4.34と低調なシーズンになった。昨季はレッドソックスで15試合に登板するも3勝6敗1セーブ、防御率7.04の大不振。シーズン終了後にFAとなり、現役引退を決断した。

メジャー13シーズンで通算271試合(うち260先発)に登板し、116勝77敗1セーブ、防御率3.44、1725奪三振を記録。サイ・ヤング賞2度を筆頭に、オールスター・ゲーム選出3度、最優秀防御率1度、最多勝2度と輝かしい実績を残した。全盛期は短かったが、2014~18年の5シーズンに限れば、間違いなくメジャーでトップ3に入る投手だった。

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