能登地方に群生「のとキリシマツツジ」の保護支援 中央農高生ら10日から富山県内5ヵ所で販売

のとキリシマツツジの販売会を企画した中央農業高校の生徒ら=ジャパンフラワーコーポレーション

 石川県の能登地方に群生する「のとキリシマツツジ」の販売会が10日から、富山県射水市など県内5カ所で開かれる。能登半島地震でのとキリシマツツジの木が倒れたり枝が折れたりしたため、保護活動を支援しようと中央農業高校などがバレンタインデーに合わせて企画した。生徒は「多くの人に花を買ってもらうことで被災地の力になればうれしい」と話す。

 のとキリシマツツジは能登地方に群生するキリシマツツジの名称。深い赤色の花びらが特徴で、5月上旬から中旬に見頃を迎える。同地方には樹齢100年を超えるキリシマツツジが500本以上あるという。

 販売会は、中央農業高校の生徒でつくる模擬株式会社「中農緑化苑」と、生花店「花まつ」を展開する「ジャパン・フラワー・コーポレーション」(JFC、射水市)が企画した。のとキリシマツツジの鉢植えと県産チューリップの切り花のセットを、数量限定で2千円で販売する。利益を「NPO法人のとキリシマツツジの郷(さと)」(石川県能登町)に寄付し、保護・研究活動に役立ててもらう。

 射水市流通センター水戸田2丁目(大門)のJFC本社、花まつイオン江尻店(高岡市)、同アピア店(富山市)、同黒部メルシー店(黒部市)、同新富町店(砺波市)で販売する。JFC本社は10日午前10時~正午のみで、他の4店舗は11、12の両日も販売する。

 9日は、生徒3人がJFC本社で鉢植えを並べた。園芸デザイン科3年の富島稚葉(わかば)さんは「販売会を通じて被災地を支えたい」と話した。

のとキリシマツツジの販売会を企画した中央農業高校の生徒ら
のとキリシマツツジの鉢植え
のとキリシマツツジの鉢植えとセットで販売されるチューリップ切り花

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