パイプオルガン、初の大規模補修 盛岡・市民文化ホール

荘厳な音色を奏でる盛岡市民文化ホール小ホールのパイプオルガン=2023年9月

 盛岡市盛岡駅西通の市民文化ホールは、小ホールのパイプオルガンを大規模メンテナンスしている。開館26年目で初めてだが、管理する関係者の努力のかいあって職人から「日本で一番良い状態」と評価された。ホールの象徴として、市民に愛される美しい音色を後世につなぐ。

 ステージ上にパイプを並べ、状態を点検する。山梨県山中湖村のパイプオルガン工房のマテュー・ガルニエさん(47)=フランス出身=らが、左右にある「ペダルタワー」のパイプ390本のメンテナンスを担う。2023年度からの5カ年計画で、初年度は5~10日に行っている。

 パイプは鉛とスズの合金製。ペダルタワーのパイプは、約2800本のパイプの中でも大きく、長いものは約6メートル、重さは最大約100キロにもなる。26年の間に、自重や地震の振動などでゆがみやへこみが生じた部分があった。

© 株式会社岩手日報社