導入が検討されている“ブルーカード”にクロップ監督が苦言「失敗の可能性を増やすだけだと思う」

リヴァプールを率いるユルゲン・クロップ監督が、新たなルール導入の可能性について言及した。9日、イギリス紙『デイリー・メール』が同監督のコメントを伝えている。

国際サッカー評議会(IFAB)によって、すでにイングランドとウェールズのアマチュアサッカー界やユースで試験的に導入されており、3月に行われる年次総会で上級レベルでのトライアルを承認する予定であることが報じられている“シンビン”。新ルールでは、カウンターを阻止するファウルを犯した選手や審判に対して反抗的な態度を示した選手が、一時的に試合から離れることとなり、主審から“ブルーカード”を提示された場合に、テクニカルエリアなどピッチ外のところで10分間を過ごすことになるという。“ブルーカード”が2枚提示された場合や“ブルーカード”とイエローカードを1枚ずつ提示されれば、イエローカード2枚と同様に退場処分となるようだ。

そんななか、クロップ監督は新たに導入される可能性がある“シンビン”や“ブルーカード”についてコメントした。「実際の状況を見れば、審判のためにできるだけシンプルにしておくべきだ」と複雑化が懸念される新ルール案に懐疑的な見方であることを示しつつ、「新しいカードの導入は失敗の可能性を増やすだけだと思う」と発言。「なぜなら、『あれはブルーカードだった、イエローカードであるべきだった、今は10分間の休みだ』という議論になるからだ。以前ならレッドカードかイエローカードだけだったかもしれない」と具体例を挙げながら問題点を指摘している。

また、「一見すると素晴らしいアイデアのようには聞こえないが、実際のところIFABから最後に素晴らしいアイデアが出たのはいつだったか思い出せない。私は56歳だが、一度もない」と同組織に対して苦言を呈した。

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