欠勤→出勤 虚偽申請の職員停職1年 「有休残したかった」 所属長のID利用 沖縄市

(資料写真)沖縄市役所(空撮)

 【沖縄】沖縄市は9日、不正な出退勤申請手続きをした市長部局主任の30代男性職員を停職1年の懲戒処分にしたと発表した。職員は2022年11月から23年12月にかけて、欠勤を出勤としたり、遅刻を定時出勤とするなど計58件の虚偽申請をした。処分は7日付。

 申請の承認は所属長が行うが、所属長のIDとパスワードを不正に利用し、一部の虚偽申請を自ら承認していた。職員は業務上、他職員のIDなどを知り得る部署に勤務経験があった。

 23年に所属長が身に覚えがない承認があることに気付き、市が調査した。男性職員は「有給休暇を残しておきたかった」と話したという。市は虚偽申請分が年休の範囲内か調査中で、年休を超える場合、本人がその分の給与を返還する意思を示しているという。

 平田嗣巳副市長は9日、市議会への議案説明会で懲戒処分を報告し「綱紀粛正を徹底し、全力で再発防止に取り組む。大変申し訳ございませんでした」と謝罪した。(中部報道部・屋宜菜々子)

© 株式会社沖縄タイムス社