ピエール瀧主演、小林且弥監督作『水平線』本予告解禁 映画誕生のきっかけを作った白石和彌監督のコメントも到着

映画『水平線』場面写真(C)2023 STUDIO NAYURA

ピエール瀧が主演を務める小林且弥監督の映画『水平線』より、本予告が解禁。また、本作誕生のきっかけを作った白石和彌監督のコメントが到着した。

本作は、福島県のとある港町を舞台に、大切な人ときちんとお別れできないまま、立ち止まってしまった、ある親子の物語。ピエール瀧が、震災で妻を失い心に傷を抱えたまま、高齢者や生活困窮者を相手に散骨を請け負う主人公・井口真吾を軽妙さをたたえながら人間味豊かに演じる。真吾の一人娘で、父との心の亀裂に悩む奈生には、TVドラマ『his ~恋するつもりなんてなかった~』、映画『青葉家のテーブル』などで注目される若手女優・栗林藍希。ほか足立智充、内田慈、押田岳、円井わん、渡辺哲ら実力派キャストが名を連ねる。

監督は本作が長編映画監督デビューとなる小林且弥。小林監督は2001年に俳優としてのキャリアをスタートさせ、主演映画『ランニング・オン・エンプティ』や『ロストパラダイス・イン・トーキョー』『あゝ、荒野』、ドラマ『レディ・ダヴィンチの診断』(フジテレビ系)などに出演。2021年に映像プロジェクト集団STUDIO NAYURAを設立し、神奈川芸術劇場(KAAT)にて舞台『象』を演出。オムニバス映画『無情の世界』では、企画・プロデュースを手掛けるなど、多岐にわたって活躍している。

主演のピエール瀧とは、2013年に白石和彌監督『凶悪』でヤクザの兄貴と舎弟の役柄で共演し、意気投合。自身初の監督作品の主演にはピエール瀧しかいないと切望し、今回、俳優×監督としての再タッグが実現した。

この度、解禁された本予告は、震災で妻を失い個人で散骨業を営む井口真吾のもとに持ち込まれた、通り魔殺人事件の犯人の遺骨をめぐり、真吾に執拗に迫るジャーナリスト、一緒に暮らす一人娘、奈生との心の亀裂、と波紋が広がっていく様を映し出す。

「死んだら終わり、ただの骨だ」と、他者の骨を弔いながら自己と向き合う父親。「ほんのひとかけらだけでも母の骨が欲しい」と願う娘。大切な人の突然の不在にとまどい、埋めようのない寂寥(せきりょう)感を抱える親子の複雑な心境が静かに胸に迫る予告編となっている。

これにあわせ、小林監督の主演映画『ロストパラダイス・イン・トーキョー』やピエール瀧と親交を深めるきっかけとなった共演作『凶悪』ほか、『孤狼の血』『死刑にいたる病』で知られる白石和彌監督のコメントが到着した。

白石監督は「十数年前に出会った小林且弥の目を思い出す。意思が強く、それでいてどこか憂いのある目をしていた。人を見つめる優しい眼差しは、今も何一つ変わっていない。失敗を許さない世の中で、再生の物語に魂を揺さぶられる。この物語は小林且弥の物語であり、ピエール瀧の物語であり、見る人の物語だ。小林監督、大きな瀧さんの背中を撮ってくれてありがとう」と言葉を寄せている。

さらに、主演のピエール瀧、小林監督ほか主要キャストによる完成披露上映会が、2月19日にメイン公開劇場のテアトル新宿にて開催されることが決定した。2月14日19時よりオンラインでのチケット販売が開始される。

映画『水平線』は、3月1日より全国順次公開。

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