【動画あり】ふくしま産業賞 第9回表彰式 浅野撚糸(双葉)知事賞 会津農林高(坂下)学生金賞 復興、産業振興へ決意

内堀知事から知事賞の盾を受ける浅野撚糸双葉事業所の浅野社長(右)

 福島民報社の第9回ふくしま経済・産業・ものづくり賞(ふくしま産業賞)の表彰式は9日、福島市の民報ビルで行われ、双葉町の浅野撚糸双葉事業所(本社・岐阜県)に最高賞の知事賞を贈った。会津坂下町の会津農林高に学生部門最高賞の学生金賞を贈呈した。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から間もなく13年となる中、出席者は福島県の産業復興や社会課題の解決につながる取り組みのさらなる推進を誓った。

 内堀雅雄知事が浅野撚糸の浅野雅己社長に知事賞の賞状と盾を手渡した。浅野社長は受賞者を代表してあいさつし、コロナ禍や人手不足などの困難があったが、住民や行政の大きな応援があって課題を乗り越え、昨年4月に双葉町で操業を始めることができた経緯を振り返った。双葉事業所で働くいわき市出身の女性新入社員が「復興とは今、私がここにいること」と打ち明け、胸を熱くしたエピソードを紹介。「(双葉町で)心臓を鳴らし続け、呼吸し、成長し、世界に羽ばたいていく」と誓い、復興のけん引役を担う決意を示した。

 福島民報社の芳見弘一社長が福島市のムネカタインダストリアルマシナリーの永松孝明社長に福島民報社賞を贈った。金賞、福島民報社奨励賞などの贈呈も行われた。

 学生部門の表彰で、芳見社長が会津農林高の岩沢陸人さん(3年)に賞状とトロフィーを手渡した。

 今回は72の企業・団体から応募があった。学生部門には県内の大学、短大、高校などから12件のエントリーを受け付けた。有識者で構成する専門委員会による1次審査を経て、経済界や共催する県などの代表でつくる選考委員会で各賞を決めた。

 ふくしま産業賞は、福島民報社が2015(平成27)年度に創設した。県内の企業・団体の優れた取り組みを顕彰するとともに、全国に誇る福島の技やものづくり精神を一層盛り上げ、震災と原発事故からの復興と地方創生につなげる狙いがある。

■表彰式の模様 動画で公開

 福島民報社は表彰式の模様を撮影し、動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信している。

 動画のURLは https://youtu.be/xUp9mvSKjrI?si=Vcq9EKhscYwNbNCG

芳見社長とともに学生金賞のトロフィーを手にする会津農林高の岩沢さん(右)

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