イトーヨーカ堂花巻撤退 2025年2月ごろOIC(川崎)事業承継へ

撤退方針が発表されたイトーヨーカドー花巻店=9日、花巻市下小舟渡

 セブン&アイ・ホールディングスは9日、赤字が続く傘下の総合スーパー、イトーヨーカ堂が北海道と東北、信越地方から撤退する方針を発表した。これらの地域にある17店舗は全て閉店または売却する。花巻市下小舟渡の花巻店は、主に関東圏で食品スーパー「ロピア」などを運営するOICグループ(川崎市、資本金1千万円、高木勇輔代表取締役)が2025年2月ごろに事業を承継する予定。

 セブン&アイによると、所有する花巻店と約20のテナント、パートなどの従業員はOICグループに引き継ぐ方向で調整している。従業員は100人超とみられる。ヨーカ堂の正社員は他の店舗などに異動する。事業を承継するまでは現状のまま営業を続ける見通し。

 花巻店は1988年に開店し、35年にわたり市民に親しまれる。OICグループはロピアのほか、スーパーマーケット「アキダイ」、食肉専門店、飲食店などを運営。グループ関連企業20社を合算した年間売上高は3401億円(23年2月期)。

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