ヨーカドー五所川原店の後継も「ロピア」 八戸「1社交渉中」

 イトーヨーカドー五所川原店が入るエルムを運営する五所川原街づくり会社の山崎淳一社長(五所川原商工会議所会頭)は9日、東奥日報などの取材に対し「ロピアは全国で急成長しているスーパー。低価格で高品質が特長。地域の皆さんに喜んでもらえる売り場ができる」と期待をにじませた。開店時期については「8月のお盆の時期には間に合わせたい」と語った。

 同社はセブン&アイ・ホールディングス(HD)が昨年3月、地方の不採算店を中心に国内ヨーカドー店舗を削減する方針を示して以降、五所川原店閉店も視野に後継テナント確保の準備を開始。昨年夏からロピアを候補の一つに挙げ、セブン&アイHDの動きとは別に検討を進めていた。

 五所川原店が入る1階のスペースは4月1日から全面改装に入る。山崎社長は同店従業員のロピアでの継続雇用実現を支援していく考えを示した。

 五所川原店は1997年のエルム開業当初からの核テナント。山崎社長は「ショッピングセンター運営のほとんどのノウハウをイトーヨーカドーから教わった」と感謝を口にした。

 エルムは現在、ほかにも複数店舗の入れ替えや大規模な改装を進めており、山崎社長は「エルムができてから最大級のリニューアルとなる。ロピアと相乗効果が出るようにしていく」と話した。

 一方、今年8月ごろに核テナントのイトーヨーカドー八戸沼館店が閉店する八戸市のショッピングセンター・ピアドゥについては、運営会社の八戸臨海開発(同市、大久保浄社長)が9日、2025年春ごろの後継テナントのオープンを目指していると明らかにした。現在、候補を1社に絞り込んで契約へ向けて交渉中。東奥日報などの取材に対して答えた。

 八戸沼館店は1998年にオープン。八戸臨海開発によると、昨年から複数の後継テナント候補と水面下で交渉を進めてきた。イトーヨーカドーや同店の専門店街が入る1、2階のエリアを一体で貸せるテナントを優先しながら1社まで絞り込んだ。現在は条件面を詰めている段階という。

 イトーヨーカドー閉店と原状回復後、後継テナントによる内装工事を実施。この間、八戸臨海開発は建物内外の修繕を行う予定。

 大久保社長は後継テナントの業種など詳細には触れなかったものの、「ピアドゥをより良い店にしていきたいと思っているので、ぜひ期待して待っていてほしい」と強調。また、イトーヨーカドーへの感謝を示しつつ「閉店まで一緒に盛り上げていきたい」と語った。

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