きゅうりは"冷凍"できない?→おいしく冷凍するための裏ワザがありました。《比較して検証》

これから1つ、怖い話をシェアします。2023年の猛暑の最中、無性にキュウリが食べたくなった私はスーパーに向かいました。

ところが、夕飯時に野菜室を見てみると、買ったキュウリがありません。冷蔵庫にもない。はて、スーパーのカゴの中に忘れてきたのかな......?

ところが数日後、同じことが起きたのです。再度買ったはずのキュウリがない......。この家には河童がいる!!

......しかしそんなこと、ある訳ありません。スーパー往復中の暑さで朦朧として、キュウリを冷凍品と一緒に冷凍庫にぶち込んでいたのです。しかも2回連続で。怖いですねえ、恐ろしいですねえ。

普通に冷凍したキュウリはまずい...

で、私は責任をもって冷凍してしまったキュウリを解凍して食べたのですが、マ・ズ・イ。黒ずんでいるし、やたらとぐちゃっと水っぽく、ほろ苦くなっていて、大好きなぽりぽり感もしゃきしゃき感も損なわれてしまっていました。

その時のキュウリ計4本は味噌汁に入れたり、冷汁風にしたりしてなんとか消費しましたが、それ以来(というかそれ以前も)「キュウリは冷凍できない」が私の中の常識だったのです。......が!

「あさイチ」(NHK総合、2024年1月23日日放送)で紹介された「南極式冷凍術」に驚きの情報が! 生野菜を食べられない南極地域観測隊員のためにあみ出されたワザだそうですが、なんと、キュウリは冷凍できるというのです。

うっそだー。絶対美味しくないよー。でも、博多大吉キャスターは冷凍キュウリを使った料理を味見した後、「(冷凍したものって)言われないと全く分からない」。ゲストの坂下千里子さんも「美味しい!」と目を丸くしています。

......ホント?

ってことで、実験してみました。

南極シェフで調理師の渡貫淳子さんのキュウリ冷凍術は以下。

(1)キュウリは輪切りにした後、軽く塩を振って水分を抜く。

(2)もまないでそのまま冷凍用の保存袋に入れる。

(3)解凍後は絞ったりせず、軽く水気を切って料理に使う。

実験のため、普通に冷凍したキュウリも準備しました。比較してみましょう!

酢の物やちらし寿司の彩りなどに使うのがオススメ

まずは「そのまま冷凍」からの解凍したキュウリから試食。

やっぱり、想像通りの食感。そしてちょっと苦味が出ています。調味料でごまかせば食べられるレベルですけど。

お次は「南極式冷凍法」で保存したキュウリ。

本当だ!ぽりぽり良い音を奏でてくれます。しかも、水分を抜くために振った塩のおかげでほんのり塩味が効いていて、美味しい。これはすごいぞ。

「酢の物やちらし寿司の彩りなどに使うのがオススメ」(渡貫さん)ということなので、酢の物にしてみました。

食べ比べてみると、断然に南極式で冷凍した方が食感が良いです。生のキュウリで料理したものとそう変わらない。ブラボー、渡貫さん!

話は変わりますが、渡貫さん、コンビニで大ヒットした「悪魔のおにぎり」の考案者でもあるそう。なんでも、南極では自分たちで出したゴミを自国に持って帰らないといけないルールがあるため、天ぷらを料理した際に出た揚げ玉を利用しようと考えたのが、あの悪魔のおにぎりなんですって。

材料は、「ごはん、揚げ玉、アオサ、めんつゆ」と超シンプル。これなら今、うちに全部揃っているぞということで、さっそく土曜日の子どもたちのお昼に作ってみました。

「悪魔のおにぎり」というネーミングに引かれて、娘(10)と息子(6)も興味津々。娘も手伝ってくれました。(小学生が1人でできるくらいシンプルなレシピです)

(1)全部材料を混ぜます。

(2) おにぎりにします。

......あ、以上です。なんかすみません。

作っている最中から、「これ、絶対美味しいよね♪」(娘)「たぬきうどんの匂いがする~」(息子)「アオサの磯の香りもいいね」(私)と、期待大。番組テロップでは材料の量は書いていなかったので、適当に味見しながらです。

巨大おにぎりが3個できましたが、「さすが悪魔」と言うべきか、期待通りの美味しさと食べ応え。娘も息子も「もう1個食べたい」というので、もう1度、今度はご飯も調味料も倍量で作りました(つまり巨大おにぎり6個分)。ブラボー、渡貫さん!

いやあ、それにしても、冷凍庫にスタンバっている野菜があるってほんっとに良いものですね。 さよなら、さよなら、さよなら......。

筆者:フリーランスライター ピノコ
2児の母。美味しいお酒とおつまみレシピ、そして子供も大人も一緒に楽しめるレシピを日々探求しています。特技は英語、英会話。趣味は水泳、海外ドラマとドキュメンタリー鑑賞。

© 株式会社ジェイ・キャスト