敦賀開業「被災地の力に」 福井・杉本知事、県庁訪れ

馳知事を激励する杉本福井県知事(左)=10日午前9時、石川県庁

  ●廃棄物受け入れ方針

 福井県の杉本達治知事は10日、石川県庁で馳浩知事と懇談した。杉本氏は3月16日の北陸新幹線敦賀開業は100年後まで続く好機だと指摘し、「北陸が注目されれば、被災地の力になる。石川県の分もPRしていく」と強調した。能登半島地震で発生した災害廃棄物について、福井県内で一部受け入れる方針を示した。

 杉本氏は、被災者が南加賀の旅館やホテルに2次避難している現状では石川県が新幹線開業を大々的にPRするのは難しいとの認識を示し、「石川ができない部分は、福井が代わりにやって応援していく」と述べた。馳氏は「復興まで長い道のりになるが、引き続き協力いただきたい」と謝意を示した。杉本氏は10日午後、応援職員を派遣している珠洲市を訪れ、泉谷満寿裕市長とも懇談する。

  ●宮城、三重知事も

 10日は全国知事会長を務める宮城県の村井嘉浩知事と、中部9県1市災害時応援協定連絡会議幹事県である三重県の一見勝之知事も石川県庁を訪れ、馳知事を激励した。

 村井氏は「東日本大震災と比べると、能登半島地震は道路が寸断されて初動が大変な状況だったと思う」と話した。石川の要望に応じて、今後も全国知事会の職員派遣を行っていくとした。一見氏は「三重県には紀伊半島がある。今回の地震を参考に、南海トラフ地震に備えていきたい」と話した。

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