野菜のプロ直伝!「春菊」の基本・豆知識・おすすめの食べ方

スーパー青果部歴10年の野菜のプロ・青髪のテツさんに、おいしい野菜の選び方やおすすめの食べ方を教わるフーディストノート公式連載。今回ご紹介いただくのは、今が旬の「春菊」です。春菊の炒め物のレシピなども教えていただきましたよ♪

こんにちは。

スーパーの青果部歴10年の青髪のテツです。

今回は今が旬の「春菊」についてご紹介していきます。

春菊は名前に「春」という漢字がついているので春野菜だと思われている方もいらっしゃいますが、10月から2月頃が旬の野菜なんです。

それでは、まずは鮮度がよくおいしい春菊の選び方からご紹介していきます。

おいしい春菊の選び方

鮮度のよい春菊を見分けるときは、以下の4つのポイントをチェックしてくださいね。

・葉先がピンとしていて全体的に緑色

・切り口がみずみずしくて鮮やかな黄緑色

・茎が太すぎたり長すぎたりしていない

・香りが強い

それぞれ詳しくご紹介していきます。

葉先がピンとしていて全体的に緑色

おいしい春菊を選ぶなら、まずは葉先に注目しましょう。

葉物野菜は葉先から傷んでいく傾向があるので、葉先の状態をチェックすることで鮮度の状態がある程度わかります。

春菊の場合、葉先がピンとしていて全体的に鮮やかな緑色のものを選びましょう。葉先が黄色く変色していたりしなびていたりするものは鮮度が落ち始めている証拠なので、避けた方がよいです。

切り口がみずみずしくて鮮やかな黄緑色

次に茎を注目しましょう。

野菜は収穫時にヘタや茎をカットします。その切り口の状態をチェックすることで、収穫されてからどの程度時間が経っているかを確認することができます。

春菊の場合は、切り口がみずみずしくて鮮やかな黄緑色をしているものであれば鮮度がよい証拠です。

逆に切り口が黒ずんでいたり、白く乾燥していたりするものは避けるようにしましょう。

茎が太すぎたり長すぎたりしていない

また、茎が太すぎたり長すぎたりしている春菊は避けましょう。

茎が成長している春菊は茎が硬いので食味が悪くなります。

茎は適度な太さと長さのものを選ぶと茎までおいしくいただけますよ。

香りが強い

最後に、香りを確認しましょう。

春菊は香りが強いものがおすすめです。

香りが強いものは鮮度もよく、独特の風味が強くておいしいですよ。

春菊の保存方法

ここからは春菊の保存方法についてご紹介していきます。

冷蔵保存の場合

1. 根本を濡らす。

2. ペーパーで包む。

3. ポリ袋に入れる。

4. 冷蔵庫の冷蔵室に入れる。

春菊は乾燥に弱いので、必ず根本を濡らしたり、ポリ袋に入れたりといった乾燥対策をして保存しましょう。

春菊の最適保存温度は0〜5℃。野菜室だと春菊にとって暑すぎるため、傷みが早くなります。冷蔵室のスペースに余裕がなければ野菜室でもよいですが、できれば冷蔵室で保存してくださいね。

この方法で冷蔵保存した春菊の保存期間はおよそ1週間です。ただし、保存期間はあくまで目安です。野菜は収穫後も生きているので傷む速度は全て同じというわけではありません。また、ビタミンCなど水溶性の栄養素は時間が経つにつれて失われていくので、なるべく早めに食べきるようにしましょう。

冷凍保存の場合

春菊は冷凍保存も可能です。以下の方法で保存しましょう。

1. よく水洗いをする。

2. 水気をしっかり拭き取る。

3. ザク切りにする。

4. 冷凍保存用の袋に入れる。

5. 冷凍庫に入れる。

冷凍した春菊の保存期間はおよそ1か月です。

冷凍した春菊を料理に使う場合は、必ず凍ったままの状態で加熱調理してください。

自然解凍してしまうと、食感が大きく変わってしまい食味が悪くなります。凍ったまま鍋の具や炒め物にするとおいしくいただけますよ。

春菊の豆知識

春菊の豆知識を紹介します。

春菊の苦味が苦手だという方は、ゆですぎると苦味が強くなってしまうため、鍋などに入れる際はゆですぎに注意してください。

春菊はお湯に茎をひたして30秒、全体をひたして10秒を目安にすると、苦味を抑えることができます。

なんなら、葉はしゃぶしゃぶする程度で火が通るくらいサッとで大丈夫です。

今の時期の春菊は甘味や風味が増していますが、苦味が苦手な方は試してみてくださいね。

おすすめの春菊の炒め物レシピ

春菊は鍋の具材としてのイメージが強いと思いますが、私が個人的に好きな食べ方は春菊の炒め物です。

春菊のさっぱりとした風味とベーコンの塩味、揚げ焼きしたじゃがいもの表面のサクサク感や中のほくほく感がおいしいですよ。

調理時間

20分

分量

3人前

材料

春菊…1束

じゃがいも…3〜4個

ベーコン…100g

片栗粉…適量

サラダ油…適量

しょうゆ…大さじ2

バター…10g

作り方

1. じゃがいもは皮をむき、一口大に切って水にさらす。春菊は食べやすいサイズに(茎は小さめに切るのがおすすめ)、ベーコンは1cm幅に切る。

2. じゃがいもの水気をきって、片栗粉をまぶす。

3. 深めの鍋に底面から1cmほどサラダ油をいれて熱し、じゃがいもを入れて揚げ焼きにする。

4. 一度じゃがいもを取り出して余分な油をふき取り、ベーコンに焼き目がつくまで炒めたら春菊も加え、火が通ったらしょうゆとバターを入れる。

5. 火を止めてじゃがいもを加え、味をなじませたら完成。

気になった方は、ぜひ一度試してみてくださいね。

最近の野菜トピック

2月になりましたね。この時期からスーパーでは徐々に山菜が店頭に出始めます。ふきのとうやこごみ、タラの芽を見かけると春が待ち遠しくなってきますね。

じつはこれらの山菜はスーパーであまり売れてくれず、見切りや廃棄になってしまいがちです。

少しお高いし、多くの方にとってはあまりなじみがない食材ではあると思いますが、天ぷらにするとほどよい苦味を感じつつ、季節を楽しむことができます。

まだ山菜をあまり楽しんだことがない方は、今年の春にチャレンジしていただけるとうれしいです。

それではまた次回の連載で!最後まで読んでいただきありがとうございました。

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