神戸・北野エリアの異人館シュウエケ邸を特別公開 室内には和洋の調度品が多数 レンタルスペースで貸し出しも

特別公開が始まったシュウエケ邸。和洋の調度品が多数飾られている=神戸市中央区山本通3

 神戸・北野エリアの異人館の一つで、神戸市認定伝統的建造物の「シュウエケ邸」(同市中央区山本通3)の特別公開が10日、始まった。阪神・淡路大震災で被災し修復後、近年は定期公開をしておらず、シュウエケ家が収集した和洋の絵画など約200点が飾られた洋館を見ることができる。12日まで。

 1896(明治29)年建築の木造2階建て。英国人建築家ハンセル氏が設計し、自ら住んでいたが1945年の神戸大空襲で被災。譲り受けたユダヤ人のシュウエケ夫妻が修復し、居住した。阪神・淡路大震災でも煙突が崩れるなど大きな被害があった。

 夫妻が2019年までに他界したこともあり、歴史ある洋館を生かすため、親族らが13日以降は1階部分をレンタルスペースとして貸し出すことを決めたという。

 特別公開では、洋風の家具に加え、内壁に掛かった絵画などの調度品には日本製も多く、シュウエケ夫妻らが好んだ日本文化を垣間見ることもできる。

 午前10時~午後5時。入館料は中学生以上500円。レンタルは13日以降。写真撮影や挙式、食事会などで使えるが要相談。事務局TEL078.221.6126 (鈴木雅之)

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