公明、地方組織から注文 政治改革「党は前面に」

全国県代表協議会であいさつする公明党の山口代表=10日午後、東京都新宿区

 公明党の山口那津男代表は10日、国会議員と地方組織幹部を集めた全国県代表協議会で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けて「今国会で政治改革実現に総力を挙げる」と訴えた。地方幹部からは、公明の存在感が薄いとして前面に出るよう注文が上がった。山口氏は衆院議員任期4年間が残り半分を切ったとして「常在戦場の構えで次期衆院選に臨む」とも呼びかけた。

 裏金事件を巡り、山口氏は「公明は腐敗政治に厳しくメスを入れ、時に自民を説き伏せてきた」と語り、政治資金規正法改正へ「与野党の幅広い合意形成をリードする」と決意を示した。自民に対しては「自浄能力が問われている」として裏金問題の説明と具体的な改革案の提示を促した。

 これに対し複数の出席者が「野党の論戦が目立つ。もっと公明が見えるように頑張ってほしい」などと発言した。石井啓一幹事長は「公明はいま自民と厳しく対峙している。自民と野党を橋渡しできるのは公明しかない」と理解を求めた。

 山口氏は、次期衆院選、来夏の参院選と東京都議選を「三つの政治決戦」と位置付けた。

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