フォアグラ、キャビア、ウイスキー、中国で舶来品だった高級食材が地方の新たな特産品に

中国で舶来品だったフォアグラ、キャビア、ウイスキーなどの高級食材が地方の新たな特産品になっている。写真は四川省成都市のウイスキー工場。

中国で舶来品だったフォアグラ、キャビア、ウイスキーなどの高級食材が徐々に地方の「新たな特産品」になっている。業界の専門家は「国内企業の全産業チェーンの現代化水準の持続的な向上に伴い、多くの高級食材の生産が徐々に産地の制限と価格のハードルを打破し、一般人の食卓に向かっている」と指摘した。

中国網によると、常州悦鮮佳農産品有限公司の責任者である唐豊氏は「レストランのフォアグラの販売価格は以前、100グラム当たり100元(約2000円)以上だった。近年は国内でフォアグラ産業が急速に発展し、価格が年々下がっている。当社は今年生産能力を拡大し、フォアグラ供給量を倍に増やし、日増しに拡大する国内の需要を満たす」と述べた。

栖霞市恩辛電子商務(EC)有限公司の責任者の林建琪氏は「国産チェリーのハウス管理技術がますます成熟している。国内では現在、チェリーの需要が旺盛だ。当社の販売量は20~30%の伸び率で年々増加している。チェリー栽培面積を計画的に拡大中だ」と説明した。

天猫青島酒類旗艦店の責任者の張首聖氏は「中国では1912年に1本目のウイスキーが誕生した。数世代の匠(たくみ)の精神により、青島ウイスキーの品質は海外にも負けないほどになった」と自慢した。

キャビアについて、杭州千島湖鱘龍科技股份有限公司の責任者である夏永濤氏は「20数年にわたる研究開発への専念により、当社のチョウザメ養殖量はすでに世界をリードしており、かつ産業化開発と大規模生産によりキャビアの生産コストを持続的に下げている」と強調。「当社の『卡露伽』ブランドのキャビアは国内外の消費者から好評を博しており、世界市場で35%前後のシェアを占めている。ドイツのルフトハンザや香港のキャセイパシフィックなどの航空会社のファーストクラスのサプライヤーになった」という。

アジア太平洋地域で最大級の規模を誇る中国のオンラインショップ「淘宝」がこのほど発表した「淘宝知る人ぞ知る特産品報告書」によると、国内の供給の拡大に伴い、多くの高級食材が徐々に大衆化し、一般消費者の日常生活に進出している。

同報告書は「中国のキャビア生産量は世界の6割を占めている。甘粛省張掖市や内蒙古自治区オルドス市などはバナメイエビの量産を実現している」とも言及。「山東省、安徽省、四川省、雲南省、福建省、湖南省などはウイスキーの産地になっている。これらはすでに地方の知る人ぞ知る特産品になっており、消費市場の多くのチャンスを秘めている」とした。

商務部研究院EC研究所の洪勇副研究員は「中国は食品生産技術、質向上、産業チェーン管理などの面で大幅に進歩した。今後は消費の高度化と政策の支援に伴い、高級食材の大衆化市場の将来性が高まる」との見通しを示した。(編集/日向)

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