独特すぎるニオイに編集部が阿鼻叫喚 銚子電鉄さん、「飲むぬれ煎餅プロテイン」は飲むより食べたほうがウマいです

千葉県銚子市を走るローカル鉄道・銚子電気鉄道(以下、銚子電鉄)。副業として作り始めた「ぬれ煎餅」が超有名で、今や帝国データバンクでは「業種:米菓製造」となっている。

そんな、同社の顔とも言えるぬれ煎餅が、とんでもない進化を遂げていた。

「飲むぬれ煎餅プロテイン」(2024年2月7日、Jタウンネット撮影)

プロテインパウダーになっていたのだ。その名も「飲むぬれ煎餅プロテイン」

銚子電鉄と、フィットネスクラブ運営等を行うSDエンターテイメント(本社・札幌市白石区)がコラボして誕生した、「銚子電鉄のぬれ煎餅風味」の粉末。

銚子電鉄の直売店「ぬれ煎餅駅」で、ぬれ煎餅やあられと並べて置かれたこの商品を発見した時、記者は驚愕した。

「飲むぬれ煎餅プロテイン」?(2023年12月14日、Jタウンネット撮影)

ぬれ煎餅は食べるものであって、飲むものではない。あの味が、液体となって口内に流れ込んできたとして、果たして美味しいのか。試してみよう。

異様な臭いに編集部騒然

パッケージ裏

まずはパッケージ裏の説明書きに従って、まずは水に溶かして飲んでみよう。

水に溶かした「飲むぬれ煎餅プロテイン」

雨上がりの校庭みたいな色になった。泡も立ってるし。

――いいや、これはカフェラテ! カフェラテ色だ! 上にはフォームミルクが乗せられているのだ!

そう自分に言い聞かせ、意を決してコップを顔に近付けたが、ここでまた大きな壁が立ちはだかる。匂いが、独特すぎるのだ。飲んで大丈夫なのか、編集部一同が疑問に感じるほどであった。編集長(愛犬家)は「サイエンス・ダイエットに似ている」と漏らした。

とはいえ、ここでためらってはいられない。再度覚悟を固め、口に含む。

うん。ぬれ煎餅だ。ぬれ煎餅の味がする。再現度が抜群に高い。あと、すごく甘い。しかし、「美味しい!」と絶賛することは、できない。「ぬれ煎餅を飲む」という感覚を、体が受け付けてくれないのだ。

日常的にプロテインを飲んでいる弊社の社員にも飲んでもらった。「飲めなくはない。クセが強い」と何とも微妙な表情を浮かべていた。

どういうつもりで、「飲むぬれ煎餅プロテイン」を生み出し、販売しているのか。Jタウンネット記者は2024年1月30日、販売元であるSDエンターテイメントに話を聞いた。

「まずいプロテイン」も候補に

取材に応じたのは営業企画部部長の橋本辰海さん。同社は銚子市に「SDフィットネス銚子店」を出店していて、そこから縁が繋がり、銚子電鉄とコラボすることになったと説明する。

2023年7月5日、銚子電鉄は開業100周年を迎えた。それを記念して開発されたのが「飲むぬれ煎餅プロテイン」だ。

「当初は銚子電鉄の人気商品・まずい棒のシリーズとして『まずいプロテイン』も商品案に挙がりました(笑)。
風味の試作を繰り返す中で『ぬれ煎餅風味』の再現度が高く、銚子電鉄秘伝のぬれ煎餅醤油を配合することで、まるでぬれ煎餅をそのまま飲んでいるかのような『飲むぬれ煎餅』が実現しました」(橋本さん)

とにかくぬれ煎餅の味の再現に熱意を注いだことが伝わってきた。"ぬれ煎餅をそのまま飲んでいるかのような「飲むぬれ煎餅」"が実現していたことは、確かだ。ただ、記者はもうこれ以上、飲めないと思う。

「飲むぬれ煎餅プロテイン」は1袋300グラム。コップ1杯に入れたパウダーは30グラム。どうしよう、あと270グラムも残っている。どう消費してくれようか。

悩む記者に、橋本さんが一筋の光を与えてくれた。

「バターシュガートーストならぬ、バターぬれ煎餅トーストも美味しいです」

バターぬれ煎餅トースト(2024年2月6日、Jタウンネット撮影=以下同)

切れ込みを入れた食パンにバターを塗り、飲むぬれ煎餅プロテインの粉(20グラム)をまんべんなく塗ってオーブントースターで焼くだけ。ぬれ煎餅の甘い風味とバターの旨味が絡み合って大変に美味しい!

これで残りの270グラムをすべて消費してもいいくらいだ!

しかし記者たるもの、自分で見つけ出したいという欲もある。そこで、他にも様々な食べ方にトライしてみた。

その中で美味しかったのが、コレ。

飲むぬれ煎餅プロテインアイス(2024年2月7日、Jタウンネット撮影=以下同)

スーパーカップにかけたら、まるでみたらし団子のアイスを食べている感じになってうまい! 至福のおやつタイムになった。

でも、やっぱり飲みたい

とはいえ、プロテインパウダーである。バタートーストやアイスにかけて食べるのは、なんか違うのではないか。

やっぱり、飲めないとダメなのではないか。飲みやすくする方法はないものか。

橋本さんが「牛乳に溶かして飲むのがおすすめです」と言っていたので試してみると、確かに水よりは飲みやすい。ただ、美味しいにはもうチョットだけ何か足りない。

もっと美味しく飲める方法はないのか? 記者は様々な液体と飲むぬれ煎餅プロテインを混ぜた。そして、たどり着いたのが、豆乳だ。

Jタウンネット記者がオススメの飲み方は......

大豆の風味とまろやかさが、飲むぬれ煎餅プロテインの甘さ、醬油味とマッチする。独特の香りも和らぎ、なんだか香ばしさを感じるようになる。これはいける。

ということで、飲むぬれ煎餅プロテインを飲む時に、記者がオススメする液体は豆乳。

水では飲みにくいと感じた人は、一度試してみてほしい。

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