GAP認証農産物の消費拡大へ 福島県、徳島県と連携しフェア初開催 東京で14日から18日まで

 福島県は徳島県と連携し、農産物安全認証制度「GAP」に対する消費者の理解促進に向けたフェアを14日から18日まで、東京都で初めて開く。農林水産省によると、各都道府県が地域を代表する農産物のブランド力向上などを目指してGAP取得を推進しているが、県域を越えた連携は珍しい。両県の特産品を使った限定メニューなどを通し、認証農産物の消費拡大につなげる。

 福島県は東京電力福島第1原発事故による風評の払拭に向け、県産品の安全性などを国内外に幅広く発信しようとGAP取得を進めてきた。農水省によると、福島県の認証取得農場数は昨年3月末時点で、国内版「JGAP」とアジア版「アジアGAP」を合計して538経営体。都道府県別で静岡県、鹿児島県に次いで3番目に多い。徳島県は牛肉のブランド力強化を目的に取得に力を入れており、機運醸成に向けて福島県に連携を打診しフェアの開催が決まった。

 港区のイベントスペースで徳島県産牛ステーキ、福島県産のコメ、ダイコン、トマトなどを組み合わせたコース料理、福島県産牛乳とイチゴを使ったプリンなどの限定メニューを提供する。野菜などを販売するマルシェも催す。16日に白河実、修明、相馬農の3高校、17日に福島明成、岩瀬農、会津農林、磐城農の4高校の生徒が野菜や6次化商品を販売する。

 福島県環境保全農業課の担当者は「熱意を持った県同士の連携で、GAPの認知度アップ、農家の生産意欲向上などにつなげたい」としている。

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