恒松祐里と工藤孝生 リリー・フランキーと木村多江の若かりし頃を演じる 「コットンテール」本編映像

2024年3月1日より劇場公開される、リリー・フランキー主演の日英合作映画「コットンテール」から、リリー・フランキーと木村多江の若かりし頃を演じた恒松祐里と工藤孝生による、兼三郎と明子の出会いを描いたシーンの、本編映像が公開された。

文芸誌に自身の作品を投稿しながら、普段は英語教師として暮らしている兼三郎(工藤孝生)は、とある寿司屋で初めて明子(恒松祐里)と出会い、一目で心を奪われる。明子から目が離せないものの緊張でうまく話すことができない兼三郎と、そんな彼を気づかい優しく語りかける明子。明子が子供の頃に訪れたイギリス土産のウサギのペンダントをきっかけに、少しずつ心の距離を近づける姿がほほ笑ましいシーンとなっている。

恒松は、「静かな物語だけれど、大きな感情が渦巻いている作品だなと思いました。家族の中で決して口に出すことはないけれど、確かにそこにある愛を感じ取ることのできる作品」と受け止め、「時間が経っても色褪せることのない愛、楽しかった家族での記憶はまた次の世代にも受け継がれていく。どんなに悲しいことがあっても、記憶さえあれば、誰かが覚えていてくれれば、またあの日に戻ることが出来る。心に真っ直ぐ届く作品です」と、“家族の愛”を描いた本作の魅力を語っている。

一方の工藤は、「名だたる俳優の方々との撮影でとても緊張していました。その緊張に耐えかねてパトリックに『何故僕を選んでくれたのか』と聞きました。その時に彼は『他の人は関係ないよ。貴方が受かったんだから。自信を持って。やりたいように。大丈夫。分かった?』と言ってくれたんです。この言葉は今も新しい撮影に臨むたびに思い出し、心の支えになっています」と監督とのエピソードを明かし、また「家族は一番近いようで友人や恋人より複雑で実は知らない事が沢山あり、血が繋がってても赤の他人に思う事もあると思います。見て頂く方にもそう思う方が居ると思います。そんな家族の在り方、親子の関わりを偽りなく美しく映し出してくれている作品です」とメッセージを寄せている。

「コットンテール」は、妻・明子(木村多江)を失うまで、一人息子の慧(トシ)と疎遠になっていた兼三郎らの物語。明子の葬式で、久しぶりにトシと妻さつき、孫のエミに会った兼三郎。喪主の兼三郎は、酒に酔い、だらしない態度を見せる。明子の遺言状は、子供の頃に愛した「ピーターラビット」の発祥地で、夫婦で行きたいと思っていたイギリスのウィンダミア湖に散骨してほしいという内容だった。兼三郎と慧一家は、明子の最後の願いをかなえるためイギリスに向かう。しかし、心を開き合えない兼三郎と慧は言い争いとなり、兼三郎は何も言わずに一人で湖に向かってしまう。道に迷い途方に暮れる中、農場でジョンと娘メアリーの世話になり、次第に心が安らいでいった兼三郎は、迎えに来たトシにずっと言えなかった秘密を打ち明ける。

主演のリリー・フランキーに加え、木村多江、錦戸亮、高梨臨らが出演。監督・脚本は、早稲田大学に留学経験があり、日本の映画や小説などに多く触れてきたパトリック・ディキンソンが務めている。日本に素晴らしいスタッフやキャストがいることを知ったディキンソン監督は、インターナショナルな作品の方が面白くなると考え、日本とイギリスの2つの国をまたがる話にすることを決めたと合作の経緯を語っている。

【作品情報】
コットンテール
2024年3月1日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
配給:ロングライド
©️2023 Magnolia Mae/ Office Shirous

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