国体で高まったスポーツ熱、一過性にするのはもったいない…女性アスリート3人が立ち上げた若手育成プロジェクトに注目 霧島

鹿児島から次世代のアスリートを育成しようと立ち上がった遠藤桐さん(左)、榎谷有里さん(中央)、青木蘭さん(右)

 次世代のスポーツ選手を地元から育成しようと、鹿児島にゆかりのある女性アスリート3人が「NEXT BRIDGE PROJECT」を結成した。初めてのイベントを3日、霧島市の第一工科大学で開き、運動部所属の大学・高校生約80人に効果的な体の動かし方などを指導した。

 メンバーは柔道の榎谷有里さん(29)=鹿児島南高卒、ラグビーの青木蘭さん(27)、バスケットボールの遠藤桐さん(26)。青木さんと遠藤さんは県外出身だが、昨年の鹿児島国体に鹿児島代表として出場した縁で3人に交流が生まれた。

 「国体で高まったスポーツ熱を維持し、地方でもトップアスリートと触れ合える機会を増やしたい」と榎谷さんが発起人となり、昨年末にプロジェクトを立ち上げた。女子アスリートが活躍できるクラブチーム設立を目標に掲げつつ、定期的にスポーツイベントを開く。

 3日は、榎谷さんが心身を整えるヨガを実践。遠藤さんは注意力や判断力を高めるリズムトレーニング、青木さんはタックルをしないラグビーのやり方を指導し、全員で汗を流した。引退後の仕事のあり方などについて3選手が語るトークショーもあった。

 国分中央高校2年でバレー部主将の杉愛佳さんは「強い選手ほど心身のコンディション維持に気を使っていることを学べた」。榎谷さんは「スポーツをもっと身近にし、鹿児島を元気にしていきたい」と話した。

ヨガを指導する榎谷有里さん=霧島市国分中央1丁目
リズムトレーニングを指導する遠藤桐さん=3日、霧島市国分中央1丁目

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