この柄、何かに似ている…そうだ、キビナゴの刺身だ 高校生ら4人のデザインが大島紬で商品に

商品化が決まった鹿児島純心女子短期大学樺山文之茄さんの「きびなごの刺身」

 本場大島紬の織元有志でつくる「鹿児島ひっとべの会」は10日、県内の高校生以上の学生を対象とした大島紬デザイン公募展の入賞者を発表した。300を超える応募があり、10作品が入賞、4作品の商品化が決まった。

 公募展は9回目。若い世代の感性をデザインのヒントにし、時代に合った紬を作る狙い。入賞作の中から数点を商品化している。

 商品化が決まったのは鹿児島純心女子短期大学2年の樺山文之茄(ののか)さん(鹿児島市産業支援課課長賞)、龍桜高校2年の海江田心さん(南日本新聞社社長賞)、野田女子高校1年の柏木瑠璃さん(ひっとべの会会長賞)、開陽高校3年の東日菜乃さん(同)の4点。1年かけて織元が制作し、来年公開する。

 キビナゴの刺し身を花のようにあしらったデザインを考案した樺山さんは「郷土料理と紬をコラボさせたいと思って考えた。自分のデザインが反物になるなんてうれしい」と話した。

 鹿児島市のマルヤガーデンズであった表彰式では、前回の入賞作を基にした大島紬を初披露した。今回の入賞デザイン画と併せ、12日までマルヤガーデンズの特設会場で展示する。午前10時~午後8時(最終日は午後5時)。

 ほかの入賞者は次の通り(敬称略)。

 県販路拡大・輸出促進課課長賞 鶴田舞桜(龍桜高)▽県教育庁高校教育課課長賞 永井優凪(鹿児島女子高)▽本場大島紬織物協同組合理事長賞 児玉愛琉(開陽高)▽ひっとべの会会長賞 代口瞳(龍桜高)、堀之内美羽(同)、征録和香(国分中央高)

大島紬デザイン公募展で入賞した高校生ら=10日、鹿児島市のマルヤガーデンズ
商品化が決まった龍桜高校海江田心さんの「燃え続ける魂」

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