「PS5」良い点や不満点は? ユーザーの生の声をお届け!性能に満足するも、ラインナップやコントローラーを問題視【アンケ結果】

「PS5」良い点や不満点は? ユーザーの生の声をお届け!性能に満足するも、ラインナップやコントローラーを問題視【アンケ結果】

家庭用向けゲーム機として高性能を目指しつつ、ゲーミングPCよりも買いやすいコストパーフォーマンスを併せ持つ「PlayStation 5」(以下、PS5)。多くのゲームファンから注目を集めたスタートは、コロナ禍の影響も受けて生産数が伸び悩み、高まる需要に見合った供給が追い付かない時期が長く続きました。

そのジレンマがようやく解消されたのは、ちょうど1年ほど前のこと。それまで広く行われていた抽選販売に参加しなくても、店頭や通販でいつでもPS5本体を購入できるようになり、その状況は今も続いています。

多くの人の購買意欲を刺激し、しかし購入するタイミングを逃しがちで、その供給は発売から2年以上も経ってからようやく安定しました。そのため、ゲーマーたちがPS5に向ける視線も様々で、所持の有無はもちろん、購入時期や満足している点、不満なポイントなども千差万別です。

そこで本記事では、PS5に関するアンケートで寄せられた率直な意見を元に、ユーザーがどのように感じているのか実態に迫りたいと思います。まず今回は、以前実施したアンケートで「PS5を持っている」という回答者288名の回答を元に、購入時期や使い心地などを紹介。PS5ユーザーのリアルな声を、ご覧ください。

■「PS5購入時期」の傾向は? 2020年から2023年までの移り変わり

購入難が長く続いたPS5ですが、個々人がどれくらいの時期に購入したのか。PS5が発売された2020年、入手難を実感させられた2021年、コロナ禍の影響がまだ続く2022年、ようやく解消された2023年に分け、届いた意見と共に割合を発表します。

まず、2020年に購入した人の割合は、全体の15.6%でした。PS5の発売日は2020年11月12日だったので、発売期間は実質的に2か月弱。その短さを考えると、15.6%はかなり高い数字と言えます。発売最初期なので、このタイミングに用意された台数がそれなりの数だったのかもしれません。

この時期に購入した理由として、「PSハードは発売日に毎回買ってるので」「GT7が出るから」「PSならではのソフトを期待して」といったブランドへの信頼や、「次世代機が欲しかった」「とにかく観て体感したかった」などの性能への期待、「PS4の調子が悪くなってきたので、買い替えって感じ」のように状況に促されてとの意見もあり、色々な購入動機が浮かび上がっています。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・ゲーム機は基本的に全種類持っておく。

・PS4からどう進化したのか興味があった。

・Switchが数年間品薄に悩まされてたため、買えるなら買えるうちに買った方がいいという考えから。

・PS4のソフトも出来るので。

・PS4のゲームを高画質、高フレームレート、短いロード時間でプレイしたかった。

2021年に購入した人の割合は、21.5%です。前年と比べると数字自体は上がっていますが、こちらは1年間の数字なので、その点を踏まえるとあまり大きな伸びとは言えません。しかし店頭にはほぼ在庫がない年だったので、人気の問題ではなく供給不足による伸び悩みに他なりません。

この時期に購入した人のコメントは、「発売日に買いたかったがなかなか買えず」といった購入に手こずった意見や、「予約抽選に当たったので」など幸運に恵まれたとの声が多め。外れる人がいる一方、当たる人も当然いるため、運不運の差が顕著に出る時期でした。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・別件で立ち寄った量販店で緊急入荷のタイミングに偶然居合わせた。

・たまたま抽選に当たったから。

・当たらないだろうと抽選に応募したら当たった。

・ソニーと任天堂の新ハードはとりあえず早めに買うようにしているため。

・FF7リメイクインターグレードの追加要素を遊びたかったので抽選に応募し続けていました。

2022年に購入できた割合は、全体から見て27.8%。世間一般では、抽選販売がまだ広く行われていましたが、継続的な供給が需要に少しずつ追いついている気配が見て取れます。また、当選した人が競争から降りた分だけ、当たりやすくなった影響もあるでしょう。

継続的に抽選販売が行われていたため、この年の購入者も「抽選で当たったため」との意見が多め。ですが、「抽選を常にチェックするほどの甲斐性はなく、やっと抽選以外で買えた」と、抽選以外で購入できたという声も少なからずありました。

また、「PS5専用ソフトが徐々に出始めてきたから」など、ラインナップの充実に合わせて購入したとの意見や、「買い替えを検討していたグラフィックボードの高騰」を理由にPCからPS5に切り替えたといった意見も届いています。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・抽選に申し込み続けてやっと当選した。

・今後発表されるゲームもやりたいから。

・購入しやすくなったと聞いて某家電量販店に走った。

・絶対に転売価格では買いたく無かったので、何度も何度も抽選に応募したが外れ続け、この時期にようやく。

・友人に「買うなら今だよ」と勧められて。

抽選販売も終わり、誰でもPS5が買いやすくなった2023年。この年に購入したと答えた回答者は28.9%と、最も多い割合を占めました。入手の難易度がこれまでと大きく違うので、割合が最も高いのも頷ける結果です。

寄せられたコメントでも、「やっと普通に予約が出来るようになった」「店に並ぶようになったから」と、入手が容易になった実体験が色濃く反映されており、状況の改善が感じられます。また、「欲しいソフトがPS5のみだったため」「FF16の発売が決定したから」と、ゲーム機としての価値もより高まってきました。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・Amazonの招待購入権があたったので。ですがその後。すぐに一般販売が始まりました。

・原神が快適にプレイ出来ると聞いたのと、ゲームカタログが魅力的だと感じた。

・PS3以降据え置きゲームをしていなかったので、どれくらい進化しているのか体験したくて買いました。

・PS5スリムの価格が値上がりしてるので旧型を購入しました。

・前々から、新型が発売されたら購入する予定だった。


■PS5の良かった点は「ロードの速さ」「グラフィックが期待以上」など性能面が高評価

PS5ユーザーに「良かった点」を訊ねたところ、大半を占めたのは性能についての言及でした。特に「ロードの速さ」を挙げる人が最も多く、高速SSDの効果でユーザーがかつてない快適さを体験しています。

このほかにも、「想像以上に美しくなったグラフィック」「ロードだけじゃなくて起動も速い」「手応えのあるコントローラーがいい」「PS4の互換性を入れたのも大正解」といった声も上がっています。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・ロードやグラフィックは期待以上だった。

・断然ロードが速い。

・PS4よりも画質が良く、立ち上がりが速い。

・コントローラーフィードバック機能に驚きました。状況に応じた細かな振動やアダプティブトリガーのおかげで、レースゲーが捗るようになりました。

・ディスクレス版の存在。PS3の後期、PS4は最初からDL版しか買わなくなったのでディスクドライブが不要でした。おかげで安く本体が買えました。

・PS4のゲームがそのまま遊べるので、ゲームを揃える前のつなぎとしてよかった。

・PS4PROよりも動作が快適。

・同程度のゲーミングPCを買うより安価であり、セキュリティ面でも簡単で安心。

・映像や音楽は言わずもがな、コントローラーのボタンの押す感触が変わるのは面白いと思った。

・PS4からの引き継ぎが想像以上にスムーズで、PS4時代と変わらない感覚でゲームをプレイできている。

・所持しているPS4ソフトの安定性が上がり、PS4でプレイ時の高負荷に余裕で耐えられる。

・下手なPCよりもハイクオリティな画質やロード速度のゲームが楽しめる。

・PSプラスのゲームカタログで、新作といっていいゲームがプレイできるのもいい。

・SSDが素晴らしい働きをしています。もうPS4に戻れないです。

・20年ぶりのPSでフリープレイも多く満足している。スイッチとは違う方向性で日本のサブカルを引っ張って欲しい。

・スクリーンショットや動画の録画、配信もワンポチで出来て便利。

・コントローラーがめちゃくちゃ強化されている。引き金の指の重み、振動の強化、とにかくコントローラーだけは優れている。歴代のプレステのコントローラーのなかでも一番優れていると思う。グリップの握り心地も良い。

・4Kや60fpsで遊べることは勿論だが、ハプティックフィードバックとアダプティブトリガーによる唯一無二のゲーム体験と、超高速SSDによる高速処理が大きな魅力。

・なんだかんだでゲーム専用機のため、相性問題などゲーミングPCで発生するわずらわしさがない。ミドルロー程度のGPUとはいえ綺麗、ロードが早くストレスが少ない、レジューム機能が便利。


■ソフトのラインナップやコントローラーなど、不満を指摘する様々な声

性能面への評価は上々だったPS5ですが、不満点への意見では「ソフトが少ない」「独占タイトルが弱い」といった、ゲームソフトのラインナップを問題視する声が目立ちました。

互換機能があるのでPS4ソフトもプレイできますが、PS5を買ったからには独占タイトルで遊びたい気持ちも大きいもの。しかし、「PS5でしか遊べないゲーム」はさほど多くないため、その点の弱さを不満に感じるユーザーが多いようです。また、「面白いソフトが少ない。同じようなゲームが多い」と、売れ筋のタイトルが似通っていると感じる人もいました。

専用ソフトの弱さと同じくらい目立ったのが、コントローラーに対する不満です。性能自体は満足度が高いものの、「壊れやすい」「大きさ」「重い」といった扱う上での難点や、高性能ゆえに「代替品の選択肢が少ない」といった指摘も。また、これはゲーム機側の問題ですが、「○ボタンのキャンセル、×ボタンの決定が不満」という声もありました。

このほかには、「そもそもの価格が高い」「表現規制が厳しい」「転売対策が甘かった」など、不満に感じた点は様々。ユーザーの数だけ、多彩な意見が寄せられました。

【回答者のコメント】(一部抜粋)

・PS5だけで遊べる!などのソフト面のアドバンテージはあまり感じない。

・過去の焼き直しのソフトが多く、PS5専用ソフトが少ない(PS4版と併売が多い) のが不満。

・不満点という程ではないが、PS5専売ソフトが遊べるPS4上位互換機くらいの認識しか持てない。

・本体は良いがすぐに壊れるコントローラーは何だ!単体でも高いのにすぐにドリフトする。コントローラーは現実とゲームを繋ぐ大事なファクターだ!

・不満的はコントローラー。消耗品と割り切るには少々お高い。

・コントローラーがPS4より大きくなったため、長時間プレイしていると手が痛くなってくる。

・PS5専売ソフトが少ないせいで、アダプティブトリガーを生かしたソフトが非常に少ない。

・決定、キャンセルの入れ替わり。昔から海外ソフトやXBOX、PCソフトで入れ替わるのは慣れているのでそこまで不満じゃないんですが、PS4ソフトを遊ぶ場合に入れ替わらないソフトが存在し、それらでホームメニューを開くとまた入れ替わるのでとても不便。

・PS4と比べてゲームの終了、ゲーム機本体の電源を落とすメニューまでの段階が多くてストレス。PS4はホームボタン長押しによるクイックメニューですぐ落とすことが可能でしたが、PS5だとそこにたどり着くまで少々時間がかかるのが不便だし、ゲームを終了するにもオプションボタンを一度押さないといけないのでまたまた不便。結構なストレスです。

・新型PS5の値段を上げるならSSDの容量を2TBにしてほしかった。

・セーブデータをUSBメモリに保存できない! データを人質にとってPlusへ加入させてるようで大いに不満! ゲーム機としての性能には満足しているが、ユーザーインターフェースは改悪の一途。

・Xboxのゲームパスの方がPSプラスより魅力あること(PSプラスプレミアム加入中)

・ホーム画面のUIなどが整理されてなくて使いにくい。Switchくらいわかりやすくシンプルにして欲しい。

・価格がやはり高い。抽選販売に当選しなければ、やがて購入を諦めていた可能性がある。新型に至っては円安の影響をモロに受けており、割りに合わないと感じられるレベルの値上がり。

・VRが生かされていない。

・PSVR2のタイトルが少ない。

・転売の横行には閉口した。メーカーも転売対策を徹底して欲しかった。

・海外のゲームの表現規制をする意味がわからない。せめて制作者が意図している演出はそのまま表現して欲しい。

・この機種に限った不満ではないが規制がやや厳しい印象がある。ゲームはゲームで他サブカルチャーも同じ区切りがあるハズなので表現をもっと自由にしてほしい。

・実際にゲームをしていて、「PS4と全く違う!」と実感できるような事はなく、PS4とPS5どちらでもできるゲームばかりのため、iPhone14からiPhone15に買い替えたくらいの感覚。


■オープンワールド作品が広く支持される中、3つの作品が抜きん出た結果に

PS5ユーザーがいつ頃購入し、どんな点に満足し、不満を抱いたのか。その実態が伺えるアンケート結果となりましたが、最後に取り上げるのは「気に入ったPS5ソフト」です。専売に限らず、PS5で遊んで特に気に入ったゲームについて意見を募集したところ、幅広いタイトルの名前が上がりました。

比較的新しい『Lies of P』『Fate/Samurai Remnant』をはじめ、対戦格闘の定番『ストリートファイター6』、発売当初は専売だった『Returnal』、名作を蘇らせた『バイオハザード RE:4』、根強く支持されている『地球防衛軍6』、対戦型オンラインゲームの人気作『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』など、ジャンルからプレイ感まで様々なゲームがPS5ユーザーを魅了しています。

その中でも一定以上の支持を集めたのは、『ホグワーツ・レガシー』『サイバーパンク2077』『Horizon Forbidden West』『原神』といったオープンワールド作品です。世界観は、ファンタジーから近未来まで多種多彩ですが、高いマシンパワーを駆使する大作の名前がよく上がるのは、PS5だからこそ求められている部分なのかもしれません。

さらに意見が集中したのは、『エルデンリング』『Ghost of Tsushima Director's Cut』『Marvel's Spider-Man 2』など。こちらもオープンワールド作品が数多く占めており、唯一の例外が『ファイナルファンタジー7 リメイク インターグレード』でした。

こうした作品が連なる中、抜きん出て多かった上位勢は『グランツーリスモ7』『ファイナルファンタジー16』、そして『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』の3作品でした。ここまではオープンワールドが強かったものの、トップクラスは全く違うジャンルが占めており、なかなか興味深い限りです。

ラインナップの弱さが不満点としてあがったPS5ですが、今月末にはいよいよ『ファイナルファンタジーVII リバース』が登場します。この作品に合わせ、PS5を購入する人も少なくなさそうです。

また、今年だけでも『ドラゴンズドグマ2』『Rise of the Ronin』『SAND LAND』『Stellar Blade』『メタファー:リファンタジオ』などの作品が控えていますし、2025年には『グランド・セフト・オートVI』『モンスターハンターワイルズ』が登場予定。こうしたタイトルの登場で、大きく飛躍できるのか。PS5ユーザーにとっても、この1~2年の展開は目の離せないところでしょう。


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