沖縄のダム貯水率50%切る 国・県管理の本島11ダム 平年値を27.1ポイント下回る 2014年4月以降の最低値を更新する可能性も

貯水率が36パーセントを下回り、赤土がむき出しとなった金武ダム=2024年2月7日(小宮健撮影)

 国と沖縄県が管理する本島内11ダムの貯水率が11日、50%を切った。今後まとまった雨が降らない日が続き貯水率が回復しなければ、2014年4月以降で過去最低だった44.3%を更新する可能性がある。梅雨入りまで期間があり、節水対策が急がれる。

 貯水率は11日午前0時現在で平年値を27.1ポイント下回る49.9%。11ダムは沖縄本島や離島など29市町村に給水している。

沖縄県内11ダムの貯水率

 ダム水の温存に向けて県企業局は11日午前、米軍基地から流出した可能性が高い有機フッ素化合物PFAS(ピーファス)の影響で停止していた本島中部の河川や井戸群からの取水を北谷浄水場で再開した。安全性に問題はないとみられる。県企業局は44.3%を目安に、特に高濃度でPFASの検出がある比謝川からの取水再開を検討するとしている。

 沖縄気象台の発表によると、18日までの1週間は晴れや曇りの予報で、雨は降らない見通し。10日に公表された1カ月予報で降水量は「ほぼ平年並みの見込み」だが、2〜4月は平年並みの雨が降っても例年、貯水率は低下傾向にある。

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