調味料「少々」、水「ひたひた」って? これさえ読めばごはんが作れる! 小5以上対象に動画付きレシピ集 NPO法人霧島食育研究会が制作、子ども食堂に配布へ 鹿児島

料理の基本や作り方が分かりやすく掲載してある子ども食堂向けレシピ集

 「ごはんを作ることは、生きるために必要なこと」をテーマに、子ども食堂利用者向けのレシピ集「できたよ!おうちごはん」が完成した。料理を通して健康になってもらおうと、鹿児島県霧島市のNPO法人霧島食育研究会が2000部制作。小学5年生以上を対象に料理の基本とレシピ8種が収められている。県内の子ども食堂に配布する。

 B5判24ページで、調理動画付き。新型コロナ下で十分に調理実習を受けられていなかったり、日頃料理する様子を見ることがなかったりする子どもを想定。「これさえ読めば食事を作れる」という内容に仕上げた。

 例えば「少々」「大さじ2分の1」など調味料の量り方、「弱火」「ひたひた」など火・水加減を写真付きで解説。また「小口切り」「ささがき」といった野菜の切り方など料理用語も分かりやすく説明している。

 レシピページはご飯の炊き方から始まり、みそ汁や卵焼きなど基本的な料理を掲載。ねったぼや鶏飯など郷土料理も紹介している。初めて料理するときもイメージしやすいよう完成した料理の写真はほぼ実物大にした。

 全て解説動画につながる2次元バーコードが付く。子ども食堂関係者の意見を聞き、手洗いや生ごみの捨て方など、料理の準備・片付けの手順動画も作った。

 研究会は県内各地で子ども食堂向けの郷土料理教室も開催し、食生活改善支援に取り組んできた。千葉しのぶ理事長(60)は「子どもたちが命と健康の大切さに気づく機会になれば」と話している。

レシピ集から見られる調理解説動画の一場面

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