高菜漬けで巻いたおにぎりがウマいのよね 漬物仕込みピーク、多い日は80トンの原料搬入 南さつま

高菜にウコンや塩を振り漬け込むスタッフ=南さつま市金峰の水溜食品

 鹿児島県南さつま市の食品会社で漬物の仕込みがピークを迎えている。高菜や寒干し大根が次々運び込まれ、スタッフが丁寧に漬け込んでいる。高菜漬けは6カ月後、寒干したくあんは1カ月後に完成し食卓に並ぶ。

 1941年創業の水溜食品(同市金峰)は約50種の漬物を製造している。主力の寒干したくあんは、やぐらで乾燥させた南九州市知覧や頴娃産を使用。高菜漬けは、南さつま市金峰産などを漬ける。12月から3月にかけ多い日は両方で1日計80トンが搬入される。

 日置市吹上の農家有馬孝一さん(48)は1月31日、1個3キロ前後の高菜約16トンを運び込み「今年は大豊作で品質も最高」と笑顔。スタッフがタンクに並べ塩やウコンを振りかけた。べっ甲色になるまで熟成させる。近くでは寒干し大根が塩で漬け込まれた。

 同社の水溜政典会長(70)は「高菜は鹿児島産が近年最も多く高菜漬け消費も上向き」と説明。「おいしいお米には漬物が合う。食文化として伝えていきたい」と語った。

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