中国、比巡視船を強制退去 南シナ海スカボロー礁

スカボロー礁付近で漁をするフィリピン人漁師(手前)と周辺を監視する中国公船=2016年12月

 【北京共同】中国海警局の報道官は11日、中国が実効支配する南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)の近海にフィリピン沿岸警備隊の巡視船が2~9日に不法侵入を繰り返したとして、法に基づき強制退去させたと発表した。具体的にどのような措置を講じて退去させたのかには触れていない。

 スカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあり、双方が領有権を主張。報道官は「中国は黄岩島と周辺海域に議論の余地のない主権を持つ」と主張し「国家主権と海洋権益を断固守る」と強調した。

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