【連載】インカレ直前特集 第4回 中島果歩×山崎優風

全日本学生選手権(インカレ)直前特集・第4回はクロスカントリー部門の中島果歩(スポ2=長野・飯山)と山崎優風(スポ1=長野・飯山)。小学校時代から一緒にスキーをしてきたというお2人に競技に対する思いを伺った。

※この取材は10月13日に行われたものです。

「すごい人が来た」(山崎)

お2人でWポーズを作る山崎(写真左)と中島

――お互いに紹介をお願いします

中島 自分たちは保育園からずっと同じです。小学校からスキーを始めて、一緒に練習してきました。優風はいつも明るくて周りを笑顔にさせてくれます。競技にはとても真面目でいつも頑張ってるな、努力してるなと思います。

山崎 果歩さんはさっきも言った通りずっと一緒にリレーを組んできて、安心感がものすごくあります。いつも辛そうに見せないところもすごいです。いつもニコニコ楽しそうでそういうところがかわいいなと思います。本当にかわいいけど、かっこいいです。

――お2人はプライベートでも交流はありますか

中島 最近はないよね。大学入ってからはあまりないですけど、行きたいところを話してます。

――この夏のいちばんの思い出は何ですか

山崎 この夏休み中にノルウェーキャンプがあって、同世代の世界トップレベルの人たちと一緒に過ごす機会が1週間くらいありました。英語で話したり練習したりいろいろなことを吸収する期間がありました。

――お2人はいつから交流がありましたか

中島 保育園のころはなかなか交流はなかったんですけど、小学校でスキーを始めてから交流がありました。

――当時のことは覚えていますか

中島 自分の方が後から(スキーを)始めたんですけど、もうそのころから優風は本当に速くて、追いつけたらいいなと思っていました。本当に速くて、1個下?って思っていました。

山崎 私の方が先に始めて果歩さんが入ってから女子も増えて、練習がめっちゃ楽しくて学校終わりも練習がすごい楽しみでした。私が小学1年生から始めて果歩さんが3年から始めたんですけど、1年もしないうちに県の大会でも優勝して、1年も経ってないんですよ。だからもうすごい人が来たという感じになったのは覚えています。

――スキーを始めたきっかけを教えてください

中島 小学校1年生からもともとソフトボールをやっていて、先輩から誘われたことがきっかけです。

山崎 3つ上に姉がいて、姉がクロスカントリースキーをやっていて、その影響で始めました。

――早大を選んだ理由を教えてください

中島 高校の顧問の先生が早稲田大学出身で勧めてもらったこともありますし、スキー部は昔から強くてかっこいい存在だったので、そのチームに入ってスキーをやりたいなと感じていました。

山崎 私も果歩さんと似ているんですが、スキー部の選手は強くて環境も整っているし、人の良さ、性格がいい人が多いなと思ったのでそこに惹かれました。

――現在の調子はいかがですか

中島 まあまあですね、なんて言うんだろう…まあまあですね(笑)。

山崎 私もぼちぼちですね(笑)。大学に来ていろいろな人が教えてくださって、吸収できる情報が多くてこんがらがってしまうこともあるので、ぼちぼちです。

――昨シーズンを振り返っていかがですか

中島 昨年のいちばんの目標としては世界ジュニア(選手権)出場でした。結果的に出場することはできたんですけど、大会の結果は納得いかなかったので、目標は達成したけど悔いがあるシーズンでした。

山崎 私も世界ジュニアで30番以内を取るという目標をもっていました。それは達成できたんですけど、世界との差を感じてまだまだだなと感じました。

――昨シーズンからの収穫や課題で今シーズンに活かしたいことはありますか

中島 スキーをやるにあたり辛いこととか苦しいこととか自分の中ではたくさんあるんですけど、インカレに出場してリレーで貢献できたのはとても大きな経験でした。チームみんなで楽しむことができて、すごくスキーを楽しめたので、「楽しむ」ということを新たに獲得できました。今年もスキーを楽しみたいなと思います。

山崎 私はシーズン長いと思うんですよ。11月から3月くらいまであって、体調を崩すこともあったり、良くない時といい時の差もあったりしました。今年は体調を崩さずにシーズンを滑りきれるように、筋力を鍛えることも大事ですが、免疫のケアなどそういうところから気をつけていきたいと考えています。

――今年の夏とくに意識していたことはありますか

中島 ダイナミックに走ることです。

山崎 パワーです。夏休みにノルウェーに行き、そこで世界トップレベルの女子選手はすごくいい体をしていて、そういうところからパワーをつけていくことが大事だと感じました。ウエートトレーニングも高校とはメニューが違うので、しっかりやるようにしています。

「楽しくスキーをする」(中島)

――ご自身の競技における強みはどこですか

中島 小学校、中学校はもう楽しくスキーをすることをいちばんにしてきたので、そういう点かなと思います。

山崎 スピードがあるとかではないんですけど、最後まで諦めないで滑るという気持ちはあり長所だと思っています。気持ちを切らさないというか諦めずに頑張るところです。

――チームの雰囲気はいかがですか

山崎 楽しく練習しつつ真面目にやるところはみんな真面目に頑張るみたいなメリハリがあると思います。

――練習ですごいなと思う選手はいますか

山崎 (クロスカントリー女子)チーフの本田千佳(スポ4=秋田・花輪)さんです。先頭に立って滑ったり走ったり、何でも速くて、強いイメージがあります。

――インカレの注目選手はどなたですか

中島 アルペン部門の1年生、津野尾広大(スポ1=長野・白馬)です。

山崎 ずっとけがをしていたんですけど、そこからリハビリして復帰してランニングも速くて、自転車の練習も

中島 1人でしてるよね。

山崎 1人ですごく遠くまで行っていて、そういうところを見て、注目しています。

――インカレでのご自身の注目ポイントはどこですか

中島 インカレの種目でスプリント種目が追加されるので、自分の中ではスプリント種目に注目してもらいたいです。

――中島さんは短い距離の方が好きですか

中島 はい、体力が(笑)。

――山崎さんはいかがですか

山崎 私は逆に長い距離の方が好きなので、そういうところに注目してほしいです。

――フリーとクラシカルでどちらが得意とかはあるんですか

山崎 本当にないです!クラシカルはワックスが効いて登れたら楽しいし、フリーも滑ったら楽しいので、本当にどっちもです。

――今シーズンの目標を教えてください

中島 目標は今シーズンを楽しむことです。

山崎 世界ジュニアで個人種目15位以内になること、リレーで6位以内に入ることです。

――インカレの具体的な目標をお願いします

中島 スプリントで3位以内、できたら優勝です。

山崎 まずはインカレに出場できるように頑張って、そこで全種目で表彰台に上がれるように頑張りたいです。

――最後に色紙に言葉を書くとしたら、どんな言葉を書きますか

山崎 「先手必勝」です。何でも後回しにすると全部めんどくさくなってしまうので、先にやった方がいいよねということで、めんどくさいと思ったことでも先にやっちゃおうということで選びました。

中島 「なんとかなる」です。考えすぎてもダメだと思うので、気楽にという意味で選びました。

――ありがとうございました!

(取材・編集 堀内まさみ)

◆中島果歩(なかじま・かほ)

長野・飯山高出身。スポーツ科学部2年。ハマっていることは韓国ドラマを見ることと癒しを求めて犬や猫の動画を見ること。好きな韓国ドラマは「わかっていても」。昨年、1年生ながらリレーのメンバーとしてすばらしい活躍をした中島選手。そのスキーを「楽しむ」姿に注目です!

◆山崎優風(やまざき・ゆうか)

長野・飯山高出身。スポーツ科学部1年。ハマっていることは食べ物のASMRを聞くこと。対談中はすてきな笑顔が印象的だった山崎選手。ルーキーとして初のインカレで軽快な滑りを見せてくれることでしょう!

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