サウジはどうなる?早期に中国を離れ、ヨーロッパに戻った5名

昨夏にヨーロッパサッカー界で猛威を奮ったサウジアラビアのクラブによる選手の爆買い。

ところが早くも冬の移籍市場でヨーロッパへ戻る選手が出始めており、サウジリーグの雲行きは怪しくなっている。

そこで今回は、かつて同じように中国へ大型移籍したもののそれほどプレーしなかった選手たちを振り返ってみたい。

ジョゼ・フォンテ

中国でのプレー:大連一方(2018)

40歳になった元ポルトガル代表のベテランDFジョゼ・フォンテ。

国内のブラガで現在も主力としてプレーする彼であるが、若手時代は母国ポルトガルでそれほど輝かなかった。

ただ2007年からイングランドでプレーし、2010年のサウサンプトン加入が転機に。当時3部だったクラブをプレミアリーグ昇格まで導き、1部でも活躍したことでブレイクした。

2018年に中国の大連一方へ加入。しかしプレー期間はわずかに半年と短く、その後加入したリールでは5シーズンにわたって活躍し2021年にはリーグ・アン優勝も果たした。

ネマニャ・グデリ

中国でのプレー:天津泰達(2017)、広州恒大(2018-2019)

セビージャでプレーするセルビア代表、グデリ。元々はMFだったが、近年はDFとして活躍している選手だ。

プロサッカー選手であった父親がプレーしていたオランダのNACブレダで育成された選手であり、デビュー3年目には引退後に監督となった父親の元でもプレーした。

その後はAZでの活躍を経て2015年にアヤックスへステップアップしたが2年目途中に中国の天津泰達へ。さらに“パウリーニョの後釜”として広州恒大に移籍した。

ただ広州では外国人枠が超過しており、押し出されるような形で2018年にスポルティングCPへローン移籍。そのまま欧州復帰となった。

サロモン・ロンドン

中国でのプレー:大連一方(2019-2020)

今年からメキシコのパチューカでプレーしているベネズエラ代表のストライカー、サロモン・ロンドン。

彼はラス・パルマスで欧州のキャリアをスタートさせ、その後加入したマラガでは2シーズン連続で二桁ゴールをマークした。

ロシアでのプレーを経て2015年からはウェスト・ブロムでプレー。主力として活躍し、2018年にローンで加入したニューカッスルではプレミアで2桁ゴールをマークした。

翌年にはニューカッスル時代の恩師ラファエル・ベニテス監督に誘われる形で中国の大連一方へ。1シーズン半で27試合14ゴールを記録したが、ベニテスが退団するとあっさりチームを離れている。

アントニー・モデスト

中国でのプレー:天津権健(2017)

今季からはエジプトでプレーしている流浪のストライカー、アントニー・モデスト。

フランス出身だがドイツ・ブンデスリーガでの印象が強く、特にケルンでは加入初年度となった2015-16シーズンに20ゴール、翌シーズンには25ゴールを記録した。

そして2017年夏に中国の天津権健へ移籍。移籍金3500万ユーロ(およそ45.2億円)、年俸1100万ユーロ(およそ14億円)という大型契約だった。

しかし「家族と離れているのは辛い」として退団を強く希望し、わずかに1年でケルンへ復帰している。

アクセル・ヴィツェル

中国でのプレー:天津権健(2017-2018)

35歳となった元ベルギー代表、アクセル・ヴィツェル。

似たような髪型のマルアヌ・フェライニと共に国内で若くして活躍し、後にポルトガルの名門ベンフィカで台頭。2013年にはロシアのゼニトへ高額移籍し、ビッグクラブからも注目を集める存在となった。

5大リーグへの移籍も噂されたが、2017年に天津権健へ「お金のため」と加入を決断。しかし中国の環境に馴染めず、1年半後に欧州へと復帰した。

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昨季フリーでアトレティコ・マドリーへ加入。スペインでは主にDFとして活躍している。

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