パリ切符を掴んだ東京五輪銀メダリスト・日本女子バスケの五輪帰還にFIBA公式が祝福! “日本のスター”カナダ戦MVPの山本麻衣を大絶賛!

格上との死闘を制し、パリ切符を掴んだ姿に驚嘆している。

現地2月11日、ハンガリーのショプロンにて「FIBA女子オリンピック世界最終予選(WOQT)」の最終戦が行なわれ、日本代表(世界ランク9位)はカナダ代表(同5位)に86-82で勝利を収め、3大会連続のオリンピック出場を自力で決めた。

勝てば今夏パリ五輪の出場権を獲得でき、敗れればスペイン(同4位)vsハンガリー(同19位)の結果次第という厳しい状況の中で行なわれた運命の大一番。日本は過去、3勝8敗と大きく負け越している強敵に真っ向勝負で挑んだ。

試合序盤から山本麻衣と宮崎早織のダブル司令塔を中心に得点を積み重ね、馬瓜エブリンの2本連続の3ポイントシュートが炸裂。さらに赤穂ひまわりのレイアップなどで加点し、カナダ相手に前半を50-46で終えた。

後半に入っても両チームの力は拮抗。山本、宮崎の若きガード陣が躍動し、外からエブリンの3ポイントも冴えて点の取り合いになるも、カナダも点差を詰めていき勝負は最終クウォーターへ突入した。

なおも接戦は続き、残り4分30秒で79-79と同点。宮崎が得意のドリブル突破で得点を挙げると、オリンピックの舞台を知る精神的支柱の高田真希が価値ある追加点で、日本が一歩抜け出す。その後は執念のディフェンスで相手のミスを誘うなど、カナダの反撃を最小限に抑えた日本が歓喜の瞬間を迎えた。
初戦で格上のスペイン戦勝利から、翌日は地元ハンガリーとの一戦で痛恨の黒星。一転して背水の陣となったカナダ戦で、土壇場の粘り強さを発揮した日本代表にFIBAも賛辞を送っている。同公式サイトのマッチレビューでは「パリ五輪の切符を手にした日本が、カナダとの激闘を制し歓喜に沸く」と題した記事を展開。カナダとの劇的な試合を振り返っている。

同メディアは日本が東京五輪の銀メダリストであることを踏まえたうえで、「モントリオール(1976年)のコートに立ったチームのうちのひとつである日本は、1996年(7位)、2004年(10位)、16年(8位)の出場を経て、24年パリ大会に向かう」と記し、前回大会の銀メダリストが、この夏オリンピックの舞台に帰ってくると報告している。

また記事では「壮絶な決闘であり、日本は残り40秒で試合を決めるプレーを見せた。またもや女子バスケットの素晴らしさを見せてくれた」とゲーム内容を絶賛。試合のターニングポイントとなった場面については「1ゴール差が続く接戦となったが、”日本のスター”であるマイ・ヤマモトが強烈なドライブを決め、これが勝敗を分けた」と指摘している。

また、カナダ戦でチーム最多タイの21得点を挙げた24歳の司令塔をゲームMVPに挙げており、「ヤマモトがビッグプレーと重要なフリースローを決め、終始素晴らしいプレーを見せた」と断言。今大会、アグレッシブに日本のオフェンス陣を支えた若きPGを称える言葉を並べ立てている。

記事では終盤、「日本は今大会、調子に浮き沈みが見られたが、ハンガリー戦の敗北のショックから見事に立ち直り、プレッシャーが大きくのしかかった中で五輪出場という結果を出した」と締めくくり、日本のパリ切符に拍手を送っている。

構成●THE DIGEST編集部

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