裸の画像を要求…自画撮り被害から子どもたちを守れ 県警が人形劇で啓発、フィルタリングなど呼びかけ

人形劇を行う浦和東地区少年非行防止ボランティア連絡協議会の会員ら=さいたま市緑区の「イオンモール浦和美園」

 裸の画像をメールなどで要求される「自画撮り」被害から子どもたちを守ろうと、県警少年課と浦和東署は、さいたま市緑区の「イオンモール浦和美園」で啓発活動を実施した。警察官や学生、ボランティア団体など約20人が参加し、人形劇の発表や啓発品を配布。特定サイトへのアクセスを制限するフィルタリングの設定などを呼びかけた。

 浦和東地区少年非行防止ボランティア連絡協議会の佐藤久子会長(67)ら会員は人形劇でスマートフォンの使い方やルールについて発表。相談窓口などが記された啓発品を配布した県立浦和東高校2年の田村きらさん(16)は「SNS(交流サイト)は相手の素性が分からないという危険性を知ってほしい」、浦和大学2年の中島涼葉さん(20)も「これからも写真の投稿や住所が特定されるような情報は載せないなど気を付けたい」と語った。

 県警少年課によると、昨年12月末時点の児童ポルノ被害者は25人。うち自画撮り被害が22人で、内訳は小学生3人、中学生13人、高校生6人だった。また22人のうち、14人がSNSに起因した被害だった。フィルタリングの設定状況については25人中16人の保護者が回答し、設定をしていたのは1人だけだった。

 少年課補導育成・非行防止指導補佐の大沢祐介警部は「大切なお子さまを犯罪から守るためにも携帯電話を持たせる場合はフィルタリングの設定や保護者による見守り、使用に関するルール作りなどをしてほしい」と話している。

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