この人は誰?千丈寺湖死体遺棄事件13年 ポスターやチラシに復顔像「小さな情報でも提供を」 三田署など

男性の3D復顔像や身体的特徴を載せたチラシ=三田署

 兵庫県三田市小野の千丈寺湖(青野ダム)でコンクリートに詰められた男性の白骨が見つかった死体遺棄事件は、14日で丸13年を迎える。県警捜査1課と三田署は、身元が分かっていない男性について、3D復顔像などを載せたポスターやチラシで情報提供を呼びかけているが、いまだ有力な情報は得られていない。

 2011年2月14日午前10時45分ごろ、千丈寺湖で釣りをしていた男子高校生がコンクリート詰めの頭蓋骨を発見した。当時は少雨の影響で貯水量が下がり、湖底が見えるほど干上がっていた。

 頭蓋骨などを調べた結果、遺体は1962~73年生まれとみられる男性で、身長145~165センチ。血液型はAB型で、歯並びが非常に悪く治療もあまりされていなかったという。ここ数年で新たに「口蓋裂の手術をした可能性がある」という特徴も分かった。

 昨年2月14日には、警察庁科学警察研究所などが作成した3D復顔像を使ったポスターを掲示。その後の1年間には22年の約3倍となる19件の情報が寄せられたものの、身元の特定につながるものはなかった。

 同署の佐藤稔刑事課長(51)は「復顔像は可能性として公開している。それだけにとらわれず、小さなことでも情報を提供してほしい」とする。同署などは14日午前8時から、三田駅周辺で、情報を募るチラシを配布する。(尾仲由莉)

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