25歳アンベールが仏マルセイユ大会を制しツアー5勝目!「決勝での僕はメンタル的にとても強い」と自画自賛<SMASH>

男子テニスツアー「オープン13プロバンス」(2月5日~11日/フランス・マルセイユ/インドアハードコート/ATP250)は現地11日にシングルス決勝を実施。第4シードで地元勢のユーゴ・アンベール(フランス/世界ランク21位)が、第2シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同13位)を6-4、6-3のストレートで下し、ツアー5勝目を飾った。

新型コロナウイルス・ワクチンの副反応により極度の不振に陥り、なかなか思うような結果が出ていなかった25歳のアンベール。それでも昨年後半から徐々に調子を上げ、11月の「モゼール・オープン」(フランス・メス/ATP250)では4つ目のツアータイトルをゲット。本来のプレーを取り戻しつつある中で迎えた今大会は失セット数を1に抑えてディミトロフとの決勝へと勝ち進んだ。

決勝戦は第9ゲームまで両者ともにサービスキープが続く緊迫した展開となる。それでも迎えた第10ゲームではついにアンベールがブレークポイントを獲得。1度目は取り損ねるも2度目のチャンスはしっかりと生かし切り、接戦の末に第1セットを奪取する。
第2セットに入るとアンベールが得意のサービスとベースライン上からの攻撃を軸にポイントを量産。第1ゲームから3ゲームを連取すると、以降も相手に流れを渡さず、1時間23分で試合を締めくくった。

これでツアー決勝では5勝0敗と負けなし。インドアハードでのマッチ連勝記録も8に伸ばしたアンベールは、試合後のオンコートインタビューで「決勝での僕はメンタル的にとても強い」と自画自賛しつつ、次のように喜びを語った。

「素晴らしい試合だった。彼(ディミトロフ)は現時点で最高の選手の一人だし、簡単な試合ではなかった。(メスに続いて)またホームで勝ててとてもうれしい」

「僕にとってはここが全ての始まりだった。というのも僕はツアーで初めて準決勝に進出したのがこのマルセイユだったからだ。この大会で勝てて本当にうれしいし、いい気分だよ」

この結果アンベールは大会終了後に更新される世界ランキングで21位からキャリアハイの18位に浮上することが確定。約3カ月ぶりのトップ20返り咲きも果たすこととなった。この勢いのまま今度は自身初のトップ10入りを目指して突っ走ってほしい。

文●中村光佑

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