韓国ドラマに欠かせないオリジナル・サウンドトラック 一度は耳にしたことのあるアーティスト、Punchとは?

韓国ドラマと言えば、その脚本や演出の面白さから人気を集めることが多い。そしてそんなドラマに欠かせないのが「オリジナル・サウンドトラック」、いわゆる「OST」だ。

〝ヨン様ブーム〟を巻き起こした「冬のソナタ」から、日本で韓国ドラマ人気を再燃させた作品の一つ「梨泰院クラス」まで、必ずと言っていいほどそこには名曲があり、OSTに欠かせないアーティストが多く存在する。BSフジで放送中の番組「MUSIC LIST - OSTって何?」でも語られているように、それらの楽曲は、ドラマの登場人物たちの胸中を代弁しているものであり、演出の重要な要素とされている。歌詞を解釈することで一味違ったドラマの深みを知ることができるので、好きなドラマのOSTはぜひとも日本語訳を見ることをおすすめしたい。

その中で、2000年代に頭角を現したアーティスト、PUNCH(パンチ)についてご紹介。ドラマファンなら、きっと彼女の名前や歌声を一度でも聞いたことがあるだろう。

PUNCHが初めてOSTを担当したのは、2014年のドラマ「大丈夫、愛だ」。彼女同様、OSTには欠かせないアーティストの一人であるCrashの楽曲「眠れない夜」にフィーチャリングで参加している。その後も「ピノキオ」「恋するジェネレーション」「太陽の末裔 Love Under The Sun」「麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜」など、人気ドラマでOSTに参加したが、PUNCHにスポットが当たったのは、2016年より韓国で放送され、視聴者の間で〝トッケビシンドローム〟が続出したドラマ「トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜」のOSTに参加したことから。OST Part.1としてEXO(エクソ)のチャンヨルとともに「Stay With Me」を歌唱。透明感あふれる美声が話題を集めた。

2019年にはIUとヨ・ジングが主演を務めたドラマ「ホテルデルーナ」で、2020年にはパク・ウンビンとキム・ミンジェが主演の「ブラームスは好きですか?」で、それぞれ3曲を担当。特に「ホテルデルーナ」では全ての楽曲が人気を集め、改めてPUNCHの実力の高さを証明した。また2020年には、「浪漫ドクターキム・サブ2」でチャンヨルと再タッグを組み「Go away go away」を発表、ドラマファンを喜ばせた。

PUNCHとしてのオリジナル楽曲では、2014年1月にTHE ONE&PUNCH名義の「Sick」でデビュー。意外にもラップ曲であり、OSTで放つその音色とは違うメロディーラインや別人と思わせる声質に驚かされる。以降、コンスタントにリリース活動を続けながらドラマOSTを担当し、2019年にようやく初の単独コンサートを開催。初めて彼女の姿を目にしたファンは、その華奢でかわいらしい容姿に驚いたという。

ちなみにPUNCHのOST楽曲トップ3(24年2月10日付)は「トッケビ」の「Stay With Me(with チャンヨル)」が1位(4億6800万回再生数)、2位が「麗<レイ>〜花萌ゆる8人の皇子たち〜」の「Say Yes(with Loco)」(2億6000万回再生数)、3位が「太陽の末裔 Love Under The Sun」の「Everytime(with EXOチェン)」(2億3800万回再生数)だ。

近年は、K-POPアイドルがOSTに参加することもスタンダードとなったが、OSTをメインに活躍するアーティストが存在し人気を集めるのは、韓国ドラマならではかもしれない。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

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