NZ中銀総裁、制約的政策スタンス維持 物価高を警戒

Lucy Craymer Renju Jose

[ウェリントン 12日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)のオア総裁は12日、インフレ問題への取り組みはまだ終わっていないとし、「制約的な金融政策」スタンスを維持する理由に幅広い金融圧力を挙げた。議会委員会で述べた。

オア総裁は、4.7%という現在のインフレ率はまだ高すぎると指摘。2%程度まで持続的に下げることが理事会の目標だとし、「そのため、政策金利を5.5%に据え置くという制約的な金融政策スタンスを維持している」と述べた。その上で、今月末の政策会合でこのスタンスを検討するとした。

政策金利を5.5%に据え置いた昨年11月の前回決定後、インフレ率は若干減速したものの、中銀目標の1─3%をなお大きく上回る。また先週発表された雇用統計が底堅い内容だったため市場で利下げ観測が後退した。

ホークスビー中銀副総裁は委員会で、金融システムは引き続き強固で、消費者は金利上昇に対応可能な状態にあると述べた。

前回の金融安定報告書から3カ月経過したが、報告書の内容は依然適切であると説明した。

「家計は、状況が厳しく住宅ローンの返済が遅れている世帯が一部あるものの、大半は負債を管理し返済を続けている」と述べた。

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