ミャンマー軍政が徴兵制実施、少数民族攻勢受け戦力確保か

[11日] - ミャンマー軍事政権は、若年の男女に兵役の義務を課す徴兵制を実施した。国営メディアが10日に伝えた。

兵役期間は18─35歳の男性と18─27歳の女性が2年、最高45歳までの医師など専門職に就いている人は3年。非常事態下では5年に延長される可能性がある。

国軍報道官は国営メディアで「国家を守る義務は兵士だけでなく、全ての国民に及ぶ」と述べた。

国軍は昨年10月以降、少数民族武装勢力の組織的な攻勢を受けて兵士が減少。アナリストらによると、戦力確保に苦慮しており、非戦闘員を強制的に前線に送り込み始めたという。

兵役を義務付ける法律は2010年に導入されたが、これまで施行されてこなかった。徴兵に従わない者は最高5年の禁固刑が科せられる。

ヤンゴンの31歳の男性医師は、兵役に就くくらいなら国を離れると語った。

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