運用利回り別にシミュレーション!
老後資金が充分になく、焦っている50歳代の人も多いかもしれません。
では、1月に始まった新NISAを活用してラストスパートをかければ、50歳からでも老後資産を築くことはできるのでしょうか。
本記事では、50歳から新NISAで「毎月5万円」の積立投資をしたら、15年後、65歳で資産がいくら増えるのかをシミュレーションします。
運用利回り別にシミュレーションするので、ぜひ参考にしてみてください。
※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
新NISAとは
まずは、2024年1月に始まった新NISAの概要を確認しましょう。
NISAとは、投資で得た利益や配当金が非課税となる制度です。
通常、投資では利益や配当金に対して約20%の税金がかかりますが、新NISAで投資をすればこの20%の税金がかかりません。そのため、より効率的な資産形成が可能です。
また、2023年までの一般NISAやつみたてNISAは年間に投資できる金額が少額でしたが、新NISAでは年間360万円もの投資ができます。
さらに、非課税期間の制限もなくなったため、より長期的な資産形成が可能です。
50歳から毎月5万円の積立で15年後にいくらの資産が築けるか
50歳から新NISAで毎月5万円の積立投資をすれば、老後を迎える15年後にはいくらの資産を築けるのでしょうか。
運用利回り別にみた、毎月5万円の積立投資で15年後に築ける資産額は以下のとおりです。
【運用利回り別】月5万円の積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額
運用利回り:資産評価額
- 年率1%:970万6000円
- 年率2%:1048万6000円
- 年率3%:1134万9000円
- 年率4%:1230万5000円
- 年率5%:1336万4000円
*元本部分は900万円
年率2%以上で運用できれば、1000万円を超える資産を築くことが可能です。
元本部分は900万円のため、新NISAでの投資により大きく資産を増やせることがわかります。
もちろん運用利回りがどうなるかは事前にわかりませんが、年率2%での運用は決して難しい数字ではないでしょう。
2000万円を用意するには毎月いくらの積立が必要か
月5万円の積立投資で15年後に1000万円以上の資産を用意できる可能性があることを確認しましたが、老後に向けて2000万円を用意したいと考えている人もいるかもしれません。
では、2000万円を用意するには毎月いくらの積立が必要なのでしょうか。年率3%での運用を前提にして、積立金額別に15年後の資産評価額をシミュレーションしてみましょう。
シミュレーションの結果は以下のとおりです。
【積立金額別】15年後の資産評価額
毎月の積立金額 資産評価額
- 1万円 227万円
- 3万円 680万9000円
- 6万円 1361万8000円
- 9万円 2042万8000円
- 12万円 2723万7000円
*運用利回りは年率3%を前提とする
2000万円を15年間で用意するためには、毎月9万円の積立が必要です。
月9万円は高額ですが、50歳代は子どもが独立する世帯も多く、自由なお金が増えやすい時期でもあります。
50歳から一気に老後資産を用意したい人は、毎月9万円の積立を目指してみてもいいかもしれません。
投資と貯金のバランスを考える
新NISAで50歳から老後資産を用意する場合のシミュレーションをしましたが、新NISAは投資のため常に価格が動くことに注意が必要です。
また、貯金のような元本保証もありません。経済状況などによっては運用成績がマイナスになることもあるでしょう。
そのため、投資にすべてのお金を回すのはリスクが高いです。投資と貯金のバランスをみながら、老後資産の準備を始めてみてください。
参考資料
- 金融庁「NISAで資産形成!!」
- 金融庁「新しいNISA」
- 金融庁「資産運用シミュレーション」